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文字数 738文字

 そう国産初の有人ロケットの搭乗者の1人がわざわざ難しい、戦闘機操縦訓練などやる必要はない。
 だから俺は、親父の弟子の1人が、たまたま日本の航空会社の重役の息子で。
お願いして(騙して)シミュレーション機械を貸してもらい。それをバージョンアップしたもので何十時間と操縦訓練を受けたのだ。
 従って今回俺は、単独飛行初体験となるのである。
正に無茶だった・・・。

 さてと、そんなこんなで作戦開始時間だ。
俺はまずもってオーバーバードの置かれている倉庫、ハンガーへと向かった。
 そこにも沢山の人がいて記念写真を撮ったり担当士官に説明を受けていた。
これが俺の盗むやつか。こんなに人がいたら、どうしようもないなと。
その勇壮なる姿を拝んだ。

 普通の戦闘機の倍の大きさがあった。
まるでシャトルだな、そんな事を思った。
 確か、誰かが俺をオーバーバードに乗せてくれるのだが・・・。
この人かなと説明をしている士官に、ニッコリ微笑んだ。向こうは何だこの野郎、オカマか?と言う顔をして。再び説明を続けた。
 俺はアストロノーツ、英語は大体出来る、
と言いたいが。それは上辺だけ。
まあ、頑張ったら1人で海外旅行ぐらい出来るだろう。

 えっ、宇宙飛行士なんだから、だろう。
だが、それにも秘密がある。
 俺は超有名大学を出ているが。
それは、俺の回りにいた天才達が寄って集って俺の家庭教師をしたからだ。
 特に航空力学の話は面白かった。
テストとは関係なかったが・・・。

 彼らはバカな俺に(大抵の奴が彼らからすれば、バカだ)
勉強を教えるのを早々に断念して。
テスト問題の予想攻略にかかった。
 天才が7人、日本の大学入試問題を予想するのだ。スーパーコンピューターよりも、当たる確率が高い。
 俺は、その問題と解答を憶えるだけだった。
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