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文字数 729文字

 何とか、かんとか大学に入り。
何とかかんとか最下位で大学を卒業して、今に到る。
 ジャクサの後継機関、ゼニックに入るのは親父のコネで何とかなった。体力だけは自信があったので。まあ、宇宙飛行士になるのは容易かった。英語は決まった会話しかないので、困らなかったが。
もし、分からない言葉が出たら、ウウップスかシャラップ、ウェイウェイウェイと言えば誤魔化せた(本当かよ?)
だから士官の説明は良く分からなかった。
特に難しい単語がネイティブで発音されると、何の事やら?
こんなんで、この作戦は成功するのだろうか。 

 一瞬、これは俺を騙す壮大なドッキリの様な気がしてカメラを探した。
監視カメラは沢山あった。
 すると、人集りを避けて遠回しに、オーバーバードを見ていると。整備員の1人が寄ってきて日本語で、

「こちらです」

と言った。俺は可能な限り平然と頷いた。
 まあ、俺はゼニックの宇宙飛行士の記者会見用の服を着ていたから誰も怪しまない。
結構有名人だし、盗っ人とは誰も思わないだろうと。1人自分に言い聞かせて、建物の中へと入った。
 そこには、もう1機オーバーバードが整備を受けていた。10人はいただろうか。
 これが全て仲間?ひょとしたら国際的な犯罪集団の片棒を担がされているのでは、ないのだろうか。
何せ、あの親父とバカな天才7人なのだから。俺は命の危険を感じた。そこで、

「まさか武装してるなんて事は、ないよね」

と笑顔で、俺を連れて来た日系アメリカ人なのだろう、ハーフっぽい人に聞いてみた。
 彼は俺の笑顔に引き攣った微笑みで、

「はい当然です。インターセプトが来ますからオーバーバードトランザム頑張って下さい。
後は、機を信頼して誰も追い付けませんから」

と肩を叩かれた、(そう願いたい)。
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