第16話

文字数 440文字

その男が喋りだした。
「早川を殺されたくなきゃ、河田をよこせ」
俺はその男のことをよく知っている。俺は小さな声で、保土ヶ谷に話し出した。

「保土ヶ谷、あいつは俺の知り合いだ。」
「え、誰ですか」
「後で詳しく喋ってやる。とにかく、今やることはーーーー
「・・・は?」
「いや、マジだって」
「え、ええ。わかりました」
「おい、てめえら何喋ってやがる?さっさと河田をよこせ」

相手の銃はおそらく、本物だ。言いなりになったところで、どうなるかわからない。そこでだ。

「わかった。ただ、一つ頼みがある」
「何だ?」
「早川死んでいいから、サボテンくんない?」
「「!?」」

おっと、女性ふたりにドン引きされてんな。まあいい。サボテンビリーに頼み事だ。保土ヶ谷、分かってんだろうな。

「私からも、お願いします」

よし。

「いいぞ」

即答。どうなるか? 今んとこ、俺の読み通りだが。すると、ビリーは俺にサボテンの欠片片手に近づいてきて。

「やるわけねえだろ」

そしてその、サボテンをビリーが食った。それにより、俺達の勝ちが決定した。



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