第15話

文字数 406文字

「じゃ、もう行っていいぞー」
「あ、はい」

正義さんが、石田さんに言っている。この二人は知り合いだったのか?

「正義さん。石田さんって、何でここに来たんですか?」
「あぁ、俺の指示だよ。まぁ、遡ると」

俺はデスゲーム会場に入る手前、早川の取り巻きに見付かりそうになっていた。その、一見ピンチに見える状況を利用するんだなあ、俺は。

追手が単独だったため、俺は交渉した。馬鹿みたいに、やり合うより建設的な交渉をな。石田とか言うやつは、早川に随分と好かれたがっていたみたいだった。

だから、俺は早川と仲が良いことを交渉材料に、俺の囮になってもらった。

「とまあ、こんな感じだ」
「よく、いつもそんな冷静でいられますよね」
「だろ?」
「僕は正義のそんな所を尊敬してるよ」
「だろ?」
「うざいですね」
「だろ?・・・おい」

その瞬間また扉が開いた。入ってきたのは女性で、その後ろから銃を持った男性がいる。その男性が言った。

「まだ、終わってねえぜ?」



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