第18話

文字数 650文字

「で、早川。全て話してもらおうか」
銃を構え、カチャリ、撃鉄を下げる。
「・・・わかったわ。話す」



早川の話をまとめようか。まず、早川は河田の姪で、互いに生活に困窮してるなか河田が金を送ってくれているらしい。

それで、ゲームに協力していた。では何故、河田はこんなことをしたのか。結論から言うと、自殺ついでに利用された。snsを通じて。それを物語るのが、ビリーのポケットに入っていた紙だ。内容はこうだ。

α7月11日。この町では、何かが動きだしている。そう思わないって?なら俯瞰して、上から町を見てみようか。元気が有り余り、騒いでいる者。一方で、幽霊のように音もなく歩く者。



町を彩る、昼には見えない街灯の灯り。が、狙ったように照らさない裏路地。そう、表面上は君の様な平凡さが持ち味の町だ。次はニュースを見てみよう。つまらなさそうに、従順以外取柄が無さそうなアナウンサーがニュースを読み上げた。



三人の男性が、SNSで知り合った共通の相手に会いに行ったところ、失踪した旨が読まれた。読者の皆様に、ささやかなヒント。その3人の、男性の共通点はこの町にいることと、少し寂しがりやなことだ。

この三人とは、河田、河田の影武者、処刑練習で死んだ人。そのうちの二人が、率先として死を受け入れている。

つまり、さっきの文章の「寂しがりや」とは自殺志願者ではないかというのが、俺の考察。この三人は、ビリーに利用されたというわけだ。次にビリーは三人を集めて何がしたかったのか。

知らん。もう疲れた。さすがに、はしゃぎすぎたわ。帰ろ。
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