第11話

文字数 497文字

「河田様の処刑が終了致しました」

私は結局、ゲームに勝った。そして負けた河田さんは、ご覧の通り処刑された。だが、河田さんの様子がおかしかった。自分が殺されると知らされたにもかかわらず、すんなりと受け入れて連れていかれ、表情も余裕だった。



「それでは勝ち残った保土ヶ谷様」

おそらく私も殺されるだろう。私をここから出すメリットがない。

「の、処刑も開始しまーす。ははは。馬鹿が。勝ったら生き残れるとでも思った?んなこと一言も言ってねぇよ。ちゃんと人様のお話は、聞きましょうねって教えられなかった?じゃあてめぇの死をもって学べ」



案の定であったが、いざ場面を迎えると絶望する。少しは生きれるって期待してたんだろうな。河田さんが連れていかれたほうの扉が開いた。



そして、そこから出てきた男は私を拘束している男と同じく、目だし帽をしている。しかし私はその男が誰か、すぐにわかった。なぜなら、その男には「片腕がない」からだ。するとその男が言った。



「どうも、処刑しにきた運営側の者です。そう、もちろん俺が処刑するのは、ゲームマスターだ」

「「!」」

「嬢ちゃんじゃない方の君。戦う意思がないんだったら、生存権は保証するよ」

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