第19話 汚れなき犯罪者の手
文字数 2,371文字
景子が猟奇的に笑う。
そして、真顔に戻ると、
氷の様な冷たい目付きで
淡々と話を続けた。
景子「 長谷川結愛は、
あなたのことが本気だった。
長谷川と話して、それがすごく伝わってきたわ。
だから、、、わたし、、、
『旦那のことあげる』
って長谷川に言ったの。
そしたら、すっごい喜んでね。
可愛かったわ
あの時の あの子の表情。。。
そして....私、あの子に交換条件を与えたの。
『その代わり、、引き換えに、、、
江川取締役を殺して。
そして、、
あなたの今までの未発表のデザインのデータを
私にちょうだい。
そしたら柴山透はあなたのものよ』ってね。」
不敵な、不気味な笑みのまま話す景子。
景子「そしたら、あの子、、いとも簡単に、お茶にトリカブトを入れて飲ませ、江川を殺害し、私にすぐにデザインのデータも渡したわ。江川が自殺したように遺書もパソコンで作って用意したみたい。」
────────────
──────
────
結愛「はい 江川さん」
給湯室にいる二人
お茶を入れて お湯呑みを江川に渡す 結愛。
江川「ありがとう。あー 美味しい♪
ほっとするわ。株主総会やらデザイン雑誌の編集やら、あとフルーツシリーズの企画も進めなきゃならなくて、最近忙しくて.. 結愛ちゃんありがとうね。」
お茶を飲む江川
江川「あ、、あれ なんか手足が痺れてきて、、
動けない、、汗」
床に座り込む江川。
江川「結愛ちゃん、、、たすけて、、」
何もせず、何も答えず、江川を静観する結愛。
江川「...なにしたの?汗....わたしに。。」
結愛「あなたがいなくなれば
全て上手くいく
思い通りになる」
江川「こんなことして
ただですむとおもってるの?」
結愛「私の望みを叶えるために
あなたは必要ない」
江川が静かに目を瞑ると。
長谷川結愛は江川の手に1枚の紙を持たせた。
その紙にはパソコンで打った字で
「山本社長を殺したのは私です。私は良心に苛まれ、この世を去ります。お許しください」
そう書かれてある。
結愛はそっと給湯室から姿を消した。
その後、倒れて亡くなっている江川を、次に給湯室を使った女子従業員が、発見した。殺害の20分後だった。
────────────
──────
──────
景子「.....あなたとあの子が一緒になっても私は全然構わなかったけど、私が高塚さんと新しい人生を歩むのに、私達のことを色々知っちゃってるあの子が、段々、鬱陶しくなってきたの。 困るでしょ。後で、、ペラペラと、、殺人を促されたとか、デザインを奪われたとか、後から言われたら。だから高塚さんに頼んで、あの子も殺すことにしたのよ。
高塚さんに弁護士の役やってもらったのよ。柴山が奥さんと別れてあなたと結婚するって、あの子に言ったら、なんの疑いもなくあの子信じて。。笑」
景子が不敵に笑い、話は続く。
景子「それで高塚さんがあの子を殺してくれた。
私の新しいパートナーよ。紹介するわ。高塚 実さんよ。経営コンサルティングをやっているの。私が新しい会社を立ち上げたいって話したら、協力するって言ってくれたの。
私だってまだ女としての魅力あるのよ。
私のためならなんでもしたいって言ってくれてるの。
私が社長になって このデザインのデータを発表すれば、すぐに会社は一部上場になるし、きっとこれから、忙しくなるわ。
私はね、
5年前、社長になる予定だったの。
当時、私より純子の方がデザインの実力もセンスもあったし、私は地味なタイプだから、いつも純子の引き立て役だった。でも当時の社長は、私を勝ってくれていた。気に入られていたの。次期社長は君だって言われていたわ。
社長の座に着くのは、私のはずだったのよ!
でも同じ頃、
あなたが私にプロポーズしてきたのよ。
私もあなたのことを愛していたから、すごく嬉しくて、、結婚して好きな人の為に家事をする人生も悪くないと思って、そして専業主婦になったわ。
でも間違えた。
あなた、毎晩毎晩、帰って来ないもの。
私いつも5年間待っていたのよ。ご飯作って。
あの日の夜も....
私は最後の望みをかけた。
あなたが珍しく早く帰ってきた夜。
もし私を抱いてくれたら、
私があの子を殺して、
2人でもう一度やり直そうって思ってた。
でもだめだった。。。
あなた、、
私の事抱いてくれなかった。
だから、私もうあなたとはいられない。
新しいパートナーと新しい人生を歩むの。
やっと私の時代がやってくるわ。
5年もかかっちゃったけれど、
私は社長になる。
もうこういう風に初めから
運命で決まってたんだわ。
私の人生は。
ストーリーの結末知りたい?
あなたは3人の女性と不倫していて、
奥さんにバレたくなかったから、
奥さんと別れて欲しいと言ってくる三人の女性を
うっと惜しくなって殺した犯人。
あなたをそう仕立て上げて、
あなたは良心に苛まれてここで自殺する
ってシナリオなのよ。なかなか良いでしょ?」
ここまで、景子の話を聞くと、
柴山は青ざめた顔で、
ガタガタと小刻みに震えていた
柴山「 景子、すまなかった、、、、ゆ、ゆ、許してくれ、、」
高塚が柴山の背中にナイフをつける。
高塚「言うことを聞いてください」
ドアノブに、ロープが繋がっていて、その先が輪っかになっていて、そこに高塚が黒い手袋をはめ、柴山の首をその輪っかにはめ込んだ。
「ねぇ、知ってる?ドアノブから床までのこれだけの高さがあれば、死ねるのよ。 」
柴山を両手を縛られ、足を伸ばして座るような体制にするおしりが床につかず、首が苦しい状態になる。
「く、く、く、くるしい..!!」
もがく柴山
景子「さようなら」
その時、、、!!
「柴山景子!!殺人容疑で逮捕する! !」
沙織が清掃員の格好のまま、
給湯室から出てきた。
沙織「話は全部聞かせてもらったわ!
真犯人はあなたね。ここに録音させてもらったわ!」
つづく
そして、真顔に戻ると、
氷の様な冷たい目付きで
淡々と話を続けた。
景子「 長谷川結愛は、
あなたのことが本気だった。
長谷川と話して、それがすごく伝わってきたわ。
だから、、、わたし、、、
『旦那のことあげる』
って長谷川に言ったの。
そしたら、すっごい喜んでね。
可愛かったわ
あの時の あの子の表情。。。
そして....私、あの子に交換条件を与えたの。
『その代わり、、引き換えに、、、
江川取締役を殺して。
そして、、
あなたの今までの未発表のデザインのデータを
私にちょうだい。
そしたら柴山透はあなたのものよ』ってね。」
不敵な、不気味な笑みのまま話す景子。
景子「そしたら、あの子、、いとも簡単に、お茶にトリカブトを入れて飲ませ、江川を殺害し、私にすぐにデザインのデータも渡したわ。江川が自殺したように遺書もパソコンで作って用意したみたい。」
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結愛「はい 江川さん」
給湯室にいる二人
お茶を入れて お湯呑みを江川に渡す 結愛。
江川「ありがとう。あー 美味しい♪
ほっとするわ。株主総会やらデザイン雑誌の編集やら、あとフルーツシリーズの企画も進めなきゃならなくて、最近忙しくて.. 結愛ちゃんありがとうね。」
お茶を飲む江川
江川「あ、、あれ なんか手足が痺れてきて、、
動けない、、汗」
床に座り込む江川。
江川「結愛ちゃん、、、たすけて、、」
何もせず、何も答えず、江川を静観する結愛。
江川「...なにしたの?汗....わたしに。。」
結愛「あなたがいなくなれば
全て上手くいく
思い通りになる」
江川「こんなことして
ただですむとおもってるの?」
結愛「私の望みを叶えるために
あなたは必要ない」
江川が静かに目を瞑ると。
長谷川結愛は江川の手に1枚の紙を持たせた。
その紙にはパソコンで打った字で
「山本社長を殺したのは私です。私は良心に苛まれ、この世を去ります。お許しください」
そう書かれてある。
結愛はそっと給湯室から姿を消した。
その後、倒れて亡くなっている江川を、次に給湯室を使った女子従業員が、発見した。殺害の20分後だった。
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景子「.....あなたとあの子が一緒になっても私は全然構わなかったけど、私が高塚さんと新しい人生を歩むのに、私達のことを色々知っちゃってるあの子が、段々、鬱陶しくなってきたの。 困るでしょ。後で、、ペラペラと、、殺人を促されたとか、デザインを奪われたとか、後から言われたら。だから高塚さんに頼んで、あの子も殺すことにしたのよ。
高塚さんに弁護士の役やってもらったのよ。柴山が奥さんと別れてあなたと結婚するって、あの子に言ったら、なんの疑いもなくあの子信じて。。笑」
景子が不敵に笑い、話は続く。
景子「それで高塚さんがあの子を殺してくれた。
私の新しいパートナーよ。紹介するわ。高塚 実さんよ。経営コンサルティングをやっているの。私が新しい会社を立ち上げたいって話したら、協力するって言ってくれたの。
私だってまだ女としての魅力あるのよ。
私のためならなんでもしたいって言ってくれてるの。
私が社長になって このデザインのデータを発表すれば、すぐに会社は一部上場になるし、きっとこれから、忙しくなるわ。
私はね、
5年前、社長になる予定だったの。
当時、私より純子の方がデザインの実力もセンスもあったし、私は地味なタイプだから、いつも純子の引き立て役だった。でも当時の社長は、私を勝ってくれていた。気に入られていたの。次期社長は君だって言われていたわ。
社長の座に着くのは、私のはずだったのよ!
でも同じ頃、
あなたが私にプロポーズしてきたのよ。
私もあなたのことを愛していたから、すごく嬉しくて、、結婚して好きな人の為に家事をする人生も悪くないと思って、そして専業主婦になったわ。
でも間違えた。
あなた、毎晩毎晩、帰って来ないもの。
私いつも5年間待っていたのよ。ご飯作って。
あの日の夜も....
私は最後の望みをかけた。
あなたが珍しく早く帰ってきた夜。
もし私を抱いてくれたら、
私があの子を殺して、
2人でもう一度やり直そうって思ってた。
でもだめだった。。。
あなた、、
私の事抱いてくれなかった。
だから、私もうあなたとはいられない。
新しいパートナーと新しい人生を歩むの。
やっと私の時代がやってくるわ。
5年もかかっちゃったけれど、
私は社長になる。
もうこういう風に初めから
運命で決まってたんだわ。
私の人生は。
ストーリーの結末知りたい?
あなたは3人の女性と不倫していて、
奥さんにバレたくなかったから、
奥さんと別れて欲しいと言ってくる三人の女性を
うっと惜しくなって殺した犯人。
あなたをそう仕立て上げて、
あなたは良心に苛まれてここで自殺する
ってシナリオなのよ。なかなか良いでしょ?」
ここまで、景子の話を聞くと、
柴山は青ざめた顔で、
ガタガタと小刻みに震えていた
柴山「 景子、すまなかった、、、、ゆ、ゆ、許してくれ、、」
高塚が柴山の背中にナイフをつける。
高塚「言うことを聞いてください」
ドアノブに、ロープが繋がっていて、その先が輪っかになっていて、そこに高塚が黒い手袋をはめ、柴山の首をその輪っかにはめ込んだ。
「ねぇ、知ってる?ドアノブから床までのこれだけの高さがあれば、死ねるのよ。 」
柴山を両手を縛られ、足を伸ばして座るような体制にするおしりが床につかず、首が苦しい状態になる。
「く、く、く、くるしい..!!」
もがく柴山
景子「さようなら」
その時、、、!!
「柴山景子!!殺人容疑で逮捕する! !」
沙織が清掃員の格好のまま、
給湯室から出てきた。
沙織「話は全部聞かせてもらったわ!
真犯人はあなたね。ここに録音させてもらったわ!」
つづく