第10話 大人しい玩具

文字数 381文字

俺がその乳房の先にある薄ピンク色の花びらをいたずらすると、










体をくねらせ、ぴくぴくと反応して、仔猫みたいな甘ったるい声が俺の耳まで届いた。










嬉しいって。鳴いてる。
大人しく小さいな声で みゃぁ みゃぁと 鳴いている。











脚を開いては、欲して、目をうるませて、仔猫が待っている。








冷静だった柴山も、いかんせん、興奮してきた。
今夜はこの玩具は、俺だけのもの。
新しい玩具を与えられた子供が、喜んで夢中になって遊んでるように、柴山はを、触っては、その反応を楽しんでいた。









しかし子供は飽きたら、おもちゃを捨てる。
また新しいおもちゃが欲しいとねだる。ぐずる。
だだをこねる。







乱暴に扱われた壊れたおもちゃ、不燃物の日に捨てられる。







「とおるちゃん、おもちゃは大事に使わなきゃだめよ。物はね、ずーっとながく大切にするのよ。」と幼少期に、親に教わって育てられなかったのだろう。








柴山透という人間は。







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