第3話 デート

文字数 1,448文字

「本間さーーん♡ こっち、こっち!」




沙織が、両手に紙袋をいくつも持った本間を遠くの方で見つけ、手を招きながら、呼ぶ。


本間「あっ 沙織さーん、」


本間は沙織に気づき、近づく。


今日は沙織は、デパートに買い物をしにきていた。本間に今度の休日は、買い物に行くのと話をすると、「荷物持てますよ」とか、「そのデパートで学生時代バイトしていたから、詳しいですよ」とか、「ランチ一緒にしましょう。奢りますよ」とか、、本間は一緒について行きたそうにしていたので、沙織は本間を誘った。




沙織「本間さん、このワンピースどうかな?かわいいかな?」



メロンシャーベット色のワンピースを沙織は体にあててみせた。


本間「いいですよぉ(*ᐛ*)ᒃ この夏らしいワンピースのさわやかな色、沙織さんの美しさが、さらに際立ちますね。」



頑張って細やかな解説をしてくれた本間が、少し滑稽で、でも褒めてくれて嬉しくて、沙織が笑う


沙織「そう? それじゃこれにしようかな。」



ワンピースの色は淡い黄緑色で、素材は綿素材で、柔らかい風合いが、夏風に吹かれると優しくワンピースの裾が揺れて、品の良いデザインだ


店員「いらっしゃいませ、このワンピースこの夏のいちおし商品なんですよ。大人気で、あの有名な『From Here』の結愛デザイナー監修のもので、シリーズ化されていて、秋には第二弾のブルゾンも出る予定なんです」


本間「へぇ~。そんな人気なデザイナーが手懸けているんですねぇ。沙織さん、その服を選ぶなんで、、見る目あるなぁ」


店員「結愛デザインのメンズも取揃えてあるので、良かったらご案内しますね、こちらです」


本間「はい、はい、お願いします。沙織さんとおそろで、わたしも 何か良いのがあれば、着たいなぁ♪」




ショッピングを満喫する二人であった。




──────────────────


カランコロン


ママ「あら?いらっしゃい♡ 今日は一人?
善ちゃん。」




柳林「うん、今日は沙織と本間が、二人で買い物に出かけてる。」




ママ「何にする? コーヒー? あら、、、? 二人、、、仲良しねぇ。付き合ってるのかしらね、、、?」




柳林「うん。お願いします。 俺は、聞いてない。。付き合ってるのかな、、。ふたりは。。」



ママが 柳林に、ホットコーヒーを出す。


白地に紺色の柄の入った和風な陶器のコーヒーカップとソーサーだ。


柳林が、美味しそうに一口コーヒーをすすり飲む。


カッチャン。

コーヒーカップを静かめにソーサーに戻す柳林。




ママ「でも、パートナーは、いたらいたらで、大変かもだけど、楽しいじゃない? 沙織ちゃんだって、善ちゃんがいなくなったら、一人ぼっちだから。誰か頼れる頼もしい人がいたら、心強いじゃない、、?」


柳林「ママは、どうして、ひとりなの?」


ママ「わたし、? 昔は何人かいい人がいて、一緒になろうなんて、言ってくれて、私もそうなろうと思ってたこともあったのよ。でも人生は色々あるわね。 ご縁がなかったのかもしれないわ。」


柳林「さみしくない、?」


ママ「善ちゃんが、こうして、時々来てくれるから、寂しくないわよ。笑 ありがとう。それに私結構お友達もいて、自由に楽しくやらしてもらってるのよ」


ママ「仕事に楽しみを覚えて、仕事に人生を掛けている人も世の中に、沢山いるし、 皆それぞれにね、達成したい夢もあると思うし、、何が幸せかなんて、、ものさしで、測ることなんて、できないわね。」



柳林「そうだな。 ママ、。体だけは大事にしてよ。」


ママ「善ちゃん 優しいのね。ありがとう」
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