第1話 のっぺらぼうと乱歩様の名推理が~

文字数 1,637文字

 文豪ストレイドッグスはアニメしか見ていませんが、一応ファンです。あくまでも、ファン故の愚痴です。あくまでも、単なる主観で、それも知識がさほどある者のものではありません。そのことは、ご了承下さい。
 アニメで、その他大勢の顔が、へのへのもへじとか同一とかのっぺらぼうとなることはよくあることであり、製作労力の節約のためやむを得ないことですが、文豪ストレイドッグスのアニメ第四期、五期では主要キャラクターでかも、重要な場面ですらのっぺらぼうという場面があり、他の同時期のアニメと比べてもかなり目立ちました。
 全体の絵は、迫力があり、美しく、繊細で高レベルだと思います。それを維持するための反動なのでしょうが、あまりに目立ちすぎて、少し残念に思いました。
 そして、内容についていえば、展開は迫力があって目が離せないものでしたが、突っ込みどころは多かったものの、それはやむを得ないと思う者の、結局は武装探偵社は狂言回しとなっていたわけです。しかも、江戸川乱歩先生の超推理が全て後手後手、狂言回しを何とか回すために無理やり入れているような感じで、全く超推理となっていない・・・それがひどく残念だな~と思いました。
 突然お菓子を金庫にしまって、最後全てが終わってから、「・・・うまくやってくれた」と満足そうにお菓子を食べている・・・「あ、乱歩先生は最初から全てを推理してしまっていたんだ!」という最後が、欲しかった~と思ってしまいました。
 だから、こんな場面を付け加えたくなるのです、私は。

 猟犬副長の、「幼女戦記」から出てきたようなキャラクターの、大倉が真相を中島敦君に語った後、ショックを受けたその姿を見て、少し満足そうに、
「どうする?」
と問うと、中島敦君は、
「乱歩先生に言われるままに黙って従っていたけど・・・まさかとは思っていたけど・・・乱歩先生は全てを最初から知っていたんだ・・・。」
と呆然として口走る中島敦君に、即怒る大倉は、
「あのへらへら男が隊長の・・・を見抜いていただと?許さん、取り消せ!」
と掴みかかるが、両手首を捕まれて、全く動けない、中島敦君はというと余裕の表情。
「こ、これが月下獣の力?・・・ま、まさか、さっきはわざと?馬鹿な、くそ―・・・う、動けない!」
 必死に力を全開、周囲の時空が歪むほどになったが、中島敦君はは微動だにせず。力尽きた大倉は膝が崩れ、床に力なく座り込む。両手を離し、背を向けて行こうとする中島敦君に、もはや他の者は身動きすらできない、大倉はか細い声で、
「どうするのだ?」
「江戸川乱歩さんの書いた狂言を演じ続けます。」
と振り返ることなく、中島敦君は告げて歩いていく。
 そして、泣き崩れる福沢諭吉社長に、江戸川乱歩先生は、
「社長、ご苦労さまでした。」
と哀調を帯びた口調で頭を下げる。
 そして、
「おじさん。僕のシナリオで本当によかったかい?」
とつぶやく。

 どうかな~。

 後もう一話。
 太宰治が中島敦君の安ボロアパートに、
「おっはよ~敦君~。新しい自殺の方法思いついたから手伝って~・・・てか、あれ~。」
 目の前には、目を真っ赤にして一睡もしていなかったことのわかる中島敦君と泉鏡花君と、そしてルーシー・モンド・モンゴメリーちゃんが粗末なテーブルを挟んでいた。鏡花ちゃんとルーシーはにらみ合い、敦君は下を向いていて、険悪なオーラが漂っていた。
「う~ん。これは三人で無理心中かな~。僕の考案した自殺の方法を伝授しておこうか~?」
と言った治は、三人から殴られる。
 それを太宰から伝え聞いた武装探偵社の面々。
「ほらね。僕の超推理どうりだったでしょ?」
とお菓子を食べながらの江戸川乱歩。
 難しい顔の福沢諭吉社長、怖い顔の国木田独歩と与謝野晶子。
「お兄様が他の女に盗られないようにしないと!」
と兄谷崎潤一郎を引っ張っていったナオミ。別室から二人の変な声が・・・。

 それから、「最高の駄作」は、「エロ漫画先生」のアニメを見て気に入ったから使っている言葉です。


 
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