第11話 ガールズ&パンツァーと動物のお医者さん

文字数 3,530文字

 ガールズ&パンツァーは、放映開始少し前に、妻と秋葉原を散策中、情報パンフレット(こういう言い方でいいのかな?)を渡された中に、放映予定のアニメの紹介の中で読み、知ったのですが、その時は、
「戦車道が女性のたしなみの一つである社会?なんだこりぁ?悪趣味だな。」
くらいにしか思いませんでしたし、見るつもりもありませんでした。
 見るきっかけになったのは、
「ここまで露骨なのってひどいんじゃないの?ガールズ&パンツだって。」
「違うよ。パンツァー。ドイツ語で戦車。」
と妻に、上記で紹介された内容を説明しました。その時も、私は見るつもりはありませんでした。
 でも、妻は興味を持って見ることにし、私も見ることになりました。
 そして、評価は一変、私がはまってしまいました。
 艦コレでも同様でした。このゲームのことを知った時、
「悪趣味だな。」
でした、印象は。妻は何故か、少女が変身して、巨大化、半ば軍艦の装備を付けて戦う、というように誤解もして、連載している雑誌を探して購入しました。妻は、いまいちわからないようでした。天龍と龍田が主人公の回だったように思いますが、最後に皆が帰還して、
「皆さーん、お茶の時間ですよ~。」
 巫女さん風のいでたちで入ってきた女性を見て、
「まさか?」
と思ったら金剛でした。ここまで、英国で建造された金剛だから英国的なティータイムをし、押さえているのか、これならと・・・と思い、結局ファンになりました。
 ちゃんと押さえるところは押さえていることを見て、ガールズ&パンツァーもはまることになったのです。
 というわけで、ガールズ&パンツァー。アニメの全国大会の後、世界大会に出場することになって・・・、そのための戦車の確保、人の確保は何とかできたということで、をどうするかの物語を。
 全国大会優勝の大洗県立女子高校は、世界大会出場が決定。でも、あくまで実績があり、やはり参加することになっている黒森峰女子学園に、支援、助成金をできるだけ集中させることで、日本の世界大会優勝により確実、効率的、資源配分上好ましいという、国際派(自称)が主流を占める新政権の方針で、大洗高校には雀の涙の助成金しか配分されないことになった。
 これに憤慨、刺激されての市民の寄付も寄せられたものの、これでは、新しい戦車が、中古でも購入不可。高校内(艦内)で、グライダー部で二式軽戦車、海洋部で三式内火艇が保管、忘れられていたのを発見したものの、30台までは出場が認められている世界大会には数が少なすぎる。
 それで思いついたのが、他校の廃棄した戦車を譲渡してもらって、修理・補修して使用しようというもの。サンダース校を中心に譲り受けた(特にサンダース校の廃棄戦車は、そのままで使えるくらいの状態)うけたものの、まだ絶対数がかなり不足。戦車のリユース・リサイクルということで(戦車リサイクル法というのがある)、知り合った国や自治体の担当者から激励されたりしながらの中、戦車の大量不法投棄がかなりあることを知る。
「あの子(戦車)が可哀想です。いらなくなったからといって、そのまま山中に捨てるなんて酷すぎます。」
とばかりに、それを引き取ろうとする。
 戦車リサイクル法の解説、現実の自動車リサイクル法や家電リサイクル法の解説、紹介、奨励も加えて、展開。
「廃棄物は廃棄物の許可業者しか引き取ることはできない。」
等と原則論を言って認めない国の幹部。何とか大洗高校にと頑張る、現場の国・自治体の担当者は、
「一部に不当な利益を与えようとしている。」
「癒着だ。」
と国会、与党からも非難。
 大洗高校戦車道部の面々も、支援者とともに運動を開始。
 そのうち、日本代表の戦力をできるだけ削る工作をしている外国校関係者の存在と彼女らと議員、役人との癒着の報道が・・・。それでも、担当者も、自称市民団体の圧力もあって白旗寸前。大洗高校の頑張りも、世界大会出場権はく奪の危機に。それでもあきらめない大洗高校に、支援者達も発奮、最後の頑張りと知恵を。膠着する中、外国との癒着の醜聞の証拠が出て、政権交代、一転して不法投棄廃戦車が大洗高校にということになる。そして、昼夜兼行で皆々がそれぞれの役割を頑張って、何とか廃戦車は生まれ変わった・・・。

 脈絡ないけれども、「動物のお医者さん」。感動とは程遠いけれども、独特の面白さから結局全巻買ってしまった過去があります。
 最後は、将来、主人公ハムテル君こと西根公輝君は、自宅裏に親友二階堂君と動物病院を開業するだろうということで終わっています。その開業後が気になってしまったものです。
 というわけで、勝手にその後開業したハムテル君達のある一日。

「西根動物病院のある日」
 診察時間が終わったところに、全ての動物の敵、菱沼さんがやってきて、診察室でハムテル君と二階堂君、そしてチョビが対応中。
「うまくいっているようじゃない?」
「まだ、開業時のローンが残っているんですよ。何とかやっているというところですよ。できるだけ自力でと思ってやってますよ。中古の医療設備をもらったりしたことで随分助かった物ですよ。」
とハムテル君は二階堂君の方をチラッと見る。菱沼さんは出されたパンジュウを、もぐもぐといろいろと落としながら食べていたが、
「ハムテル君の結婚も理解できなかつたけど、二階堂君の方はもつと分からないわね。」
「どうして、僕の結婚がわからないのですか?」
 二階堂君をかばうように、ハムテル君が菱沼さんに問うた。彼女が次の言葉がなかなか出ない間に、診察室に一人の女性が入ってきた。
「菱沼さん。口から食べかすを落さないでくださいね。片付かないったら・・・。」
 旧姓小夜さん。ぷんぷんと怒る彼女は掃除をして、
「ハムテルさん。夕食は7時でからね。」
と念を押して出ていった。
「それまでに私には出て行ってということよね。彼女とハムテル君が結婚するたなんて思ってもいなかったわ。石田さんとか芝さんとかだと思っていたわ。」
「石田さんは砂ネズミの飼い主仲間で、芝さんは色々変わったペットを持って来るだけの人でしたよ。」
と二階堂君が援護するように割って入った。菱沼さんはため息をついて、
「石田さんはね、ハムテル君と砂ネズミのこで話している石田さんの嬉しそうな顔。芝さんはねハムテル君と会いたいために変わったペットを飼っていたくらいよ。二人が出会った時の火花の激しい事と言ったら・・・鈍感なんだから。小夜ちゃんは、どんな言葉で誘惑したの?」
 "ハムテルから、ではないんだ。まあ、こいつがそんな情熱的なことを・・・ということかな。"と納得する二階堂君。
「私ね自分が早く片付かないと、気になるのよ。もう既に、結婚式の段取りも決めているし、将来も考えているの。後は、ハムテル君の了解だけだから、早く片付けましょう。」
「いいですよ。式は何時ですか。」
だったという説明に、菱沼さんも二階堂君も流石に呆れた顔。
「あんたね~。」
「お前な。」
 しかし、ハムテル君はどうオカシイのか理解できず、少し怒りが。ただし、まったく他人からは分からないけれど。
「成り行きのままに、関係して、結婚までいってしまったお前には、そんなことは言えないはずだ。」
「う。」
 結婚できない菱沼さんさんにも言われたくないと言おうか迷っているうちに、
「ダーリン。早く帰りましょう。」
と入ってきたのは、菱沼さんの同期にして、ライバルの旧姓綾小路さんこと二階堂夫人が入ってきた。
「あ~ら、菱沼さんじゃない。私達の幸せ、ラブラブ生活が羨ましくて、見学にでも来たのかしら?おーほほ。」
「なによ、この年上女が。」
「あ~ら。夫は私にべた惚れだし、私もべた惚れ状態よ。文句ある?」
「う~。」
 本当は、二階堂君が菱沼さんの彼女と思って横やりを入れようとちょっかいをかけに来て、そのまま返り討ち?二階堂君に惚れてしまって強力にプロポーズ、それに負ける形でなし崩しで関係を持ち、結婚。夫婦仲は、しかし、良好である。病院の開業資金は実家から出させると言う彼女の申し出は、気持ちだけを受け取ると二人は断っている。ただし、追加の中古機器の譲受とか、それ以上に彼女自身の病院での助力には感謝している二人だった。
「まあまあ、菱沼さん。夫婦仲には嘴を挟まないでください。」
「あ~あ。分かったわよ。お邪魔虫は退散するわよ。」
「ようやくわかったの?早く帰れー!」
「おいおい、やめろよ。」
と騒ぎの末に菱沼さんは帰り、ホットするハムテル君と二階堂君。しかし、チョビは悪寒を感じた。さらなる、全ての動物の最大の敵、漆原教授が近づいていることを動物の本能で感じ取ったのである。
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