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文字数 518文字



僕は僕の人生を歩むのに必死だけど
時々見えてくる誰かの営みたち
どうしても外せない誰かと会う時とか
近くて遠い家族とともにいる時とか
愛してやまない他人と交わる時とか
その中には僕の知らないこととか
知っているけどアプデされてたりとか
そういう物事を知る事ができて
僕のこの先の生活に程よくスパイスとして
たくさんの筋道を魅せてくれる
ちっぽけだった僕の中の器には
いつでも溢れるほどの情報で
それを眺めてはどうすることもせずに
過ぎ去っていた日々が懐かしい
器のカスタマイズを知らなければ
今頃僕はもっとつまらないやつだったけど
何とか平凡と呼べるくらいには
僕なりの営みを構築できるようになってきた
よく殻を破って自分を曝け出そうよ
とかキラキラした笑顔で
言ってる人を最近よく見かけるけれど
器用に立ち回れない僕のような
自己肯定感低い戦士たちには
この器をどう大きく使えるようになるのか
誰も教えてくれやしないけど
それでもなるようにしかならないからと
諦めてみないふりをして
小さく生きていくのもありなのかもしれない
ただいつか振り向いた時に
残されたものが平坦な道だけだと
何だか少し悲しいから
僕はちょっとだけ心を拡げて
誰かと並んで歩ける道を模索したんだと
誇らしげに声に出して言いたい


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