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文字数 256文字
綺麗な円を描いた月が
まだ明るさの残る空に
負けずに輝きながら
私は綺麗でしょと呟く
世界中のどれだけの人が
その姿に目を奪われていても
昨日とあまり変わらない
日常もまた右から左へと
忙しく進んでいく
その中には時々想像してないような
恐らく自分に遠い世界と
思い込んでいた事実が
僕らと遊びたくて紛れ込んでる
それは予測不能ででも不自然でもなくて
誰かの目の前でサプライズされる
今日は僕のところに届いた
月は僕に微笑んでる
心を見透かすように
広がるのは虚無に近い何か
僕には少し時間が必要なようだ
だから今日はあなたの言葉に
共感するふりをしよう