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文字数 375文字
外はきっと天気も良くて
何処かでその瞬間を切り取ったり
夏が来るのを待ち遠しく思いふけったり
子どもらがはしゃいでいたり
何かの営みが行われているんだろう
今何時なのかわからないけれど
いつも通りに起きたけど
朝ごはんは手付かずに放置したまま
急病を患ったことにして
会社に休みの連絡をして
温もりの残ったままのベッドに
また舞い戻って今に至る
何もしたくないのに眠れもしない
音もなくただ流れていく映像を
瞬きを忘れて眺めていた
僕がいなくても世界はまわる
だから1日くらいこんな風に
指ひとつ動かすこともしないような
そんな日があってもいい気がした
疲れたとかそんなんじゃなくても
何かのしがらみが一つ消えたとしても
僕自身の事じゃないから
甘えだとか今日は聞きたくない
だから何も考えずに何もせずに
僕は今日1日だけ空気のように
ただここにあるだけのモノでいたい
また明日からいつもを過ごすために