第11話

文字数 516文字

「ねぇ、()()
(なに)?」
「もう、()かってるんでしょ?」
(なに)が?」
木戸口(きどぐち)さんのこと」
「だから、(なに)が?」
木戸口(きどぐち)さんが(ちが)って()える理由(りゆう)
「……」
「こういう(とき)の、無言(むごん)肯定(こうてい)だよ」
春奈(はるな)は、はっきりと(こた)えなかったね、昨日(きのう)
春奈(はるな)は、夢中(むちゅう)になりすぎないようにしてるのだ」
「そう」
「にしても、面白(おもしろ)()ですなあ」
「そうだね」
「……()きな(ひと)()てるように()えるなんて、とんでもないにゃあ……」
「……きっと、木戸口(きどぐち)さんの(ほう)(こま)ってるよ」
「タロちゃんが、木戸口(きどぐち)さん()くとどうなるんだろうね」
「わからない。でも、峯村(みねむら)だったら本当(ほんとう)姿(すがた)()けると(おも)う」
()()のタロちゃん信者(しんじゃ)っぷりは流石(さすが)ですなぁ」
春奈(はるな)()けると(おも)ってないの?」
「にゃははー。そんなことないにゃ」
「そこは、否定(ひてい)しないんだね」
「タロちゃんの()世界(せかい)(もっと)もすごいと(おも)ってるのは、春奈(はるな)なのだよ」
(わたし)だって(おも)ってるよ。いや、まりあ先輩(せんぱい)だって(おも)ってる」
「まりあちゃんもタロちゃんに()えてるんだよね、木戸口(きどぐち)さんのこと」
「うん」
(なや)みは()えませんなぁ」
峯村(みねむら)は、きっと(ちか)いうちに、木戸口(きどぐち)さんのことを()くんだろうね」
「それは予言(よげん)かにゃ?」
「いいや、未来(みらい)予知(よち)
「にゃは。()()冗談(じょうだん)上手(うま)くなったねぇ」
「でしょ」
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登場人物紹介

峯村太朗


主人公。

村口さんに告白したが失敗。

絵を描くのが得意。

川上瑠美


峯村を慰める、心優しい女子。

若干ギャルだが、根は真面目。

佐藤春美


峯村を慰める、心優しい女子2。

お気楽な性格は、ネガティブな本心の裏返し。

大園まりあ


峯村が所属する整美委員会の委員長。

背は低いけど、元気はいっぱい!

木戸口奈緒


中途半端な時期にやってきた転校生。

よく他の人に間違われる。

村口美音子


峯村の告白を断り、物語の始まりのきっかけを作った。

今はもう転校してしまった。

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