変化../理沙
文字数 1,061文字
テーブルで珈琲を飲む お母さんへと声をかける
と言う お母さんも疲れているようで
といつになく 真剣な表情でいうお母さん
昨日あれだけ 夢であってほしいと願ったのに
お父さんは私の存在が邪魔だったのかな?
藍ちゃんが先だったから 私は要らなかった?
お母さんの口からそんな言葉が出ると思わなくて
張りつめてたものが少し緩む
お母さんは口を閉ざす
初めまして と声をかけてきてくれたのは藍ちゃんだった
天真爛漫で可愛い そんな子と友達になれたことがうれしかった
お父さんに愛されて 家族で暮らせて
私にはない幸せを持っていた
突然の問いに答えられずにいると
もし もしも
その人に子供が居なかったら
生まれてきた子供が私だけだったら
もしかしたら…
声が震えて 視界がぼやける
この言葉にお母さんは私を強く抱きしめる
お母さんは悪くないよ 何も悪くない
悪いのは
お母さんと私から お父さんを奪った