リア充が異世界転生する前の話を端折らずに書いてみたらイラッときた件

文字数 730文字

 毎日が楽しすぎて辛い

 俺の家は明治時代から続く資産家で、都内に四件、軽井沢に二件、沖縄に一件の別荘を持っている。


 本宅はニューヨークだ。


 アメリカ人の母は俺から見ても美人で、俺はその遺伝子を受け継いだので自分で言うのも何だがジョニーデップの数倍男前だ。


 親からはブラックカードをプレゼントされているのでその気になればジェット機でも戦車でも買える。

 ま、買わないけどね。


 すぐ飽きそうだし~

 彼女はいないがセフレは多く、日替わりで違う女を抱いている。


 ちんちんの乾く暇がないから彼女は作らなくてもOK。

 どうせ作ってもすぐ飽きそうだしね~

 俺は働いた事がない。


 働くなんて貧乏人のする事だ。


 この世の中には持つ者と持たざる者が存在する。


 勝ち組と負け組、とでもいうのかな。


 そういうのはさ、努力でどうなるものでもないんだ。


 産まれた時から決まってる。


 そう、産まれた時からもう、はっきりと。


 でも俺はこんな暮らしがたまに嫌になる。

 はぁ、貧乏人のようにマックを食べてみたい
 カップ麺を食べてみたい
 誕生日に自分への御褒美!


 とか言って安っすいケーキを買ってみたい

 ま、俺は怠惰だから思うだけだけどね~

 その日俺はセフレ6人をハコ乗りで乗せたキャデラック(使用人に1000万渡してレストアさせた)でいつもの盛り場に向かっていた。


 対向車線からトラックが来たので少し横に寄る。


 その時、俺の目に飛び込んできたのはトラックの動線上にいる一匹のレトリバー。


 俺はズボンのジッパーを上げてから車を止め、トラックに向かって止まるように合図を出した。


 レトリバーとトラックの間に立って。

 勿論、カッコよくみえる角度を計算してね
 しかし俺の合図に気付かなかったトラックは―― 
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