道頓堀の薄毛のニャウシカ
文字数 1,180文字
ンモォ~
ベコ(牛)を引き、麦わら帽をかぶって道頓堀を歩く男がそう呟いた。
客引きのサンドウィッチマン姿をした少女が男を呼び止める。
ニュパはそう言って少女の頭を撫でようと手をのばしたのだが……
パシッ
はたかれてしまった。
そう言って再度少女の頭を撫でようと手を伸ばすニュパ。
パシッ
え、殺されるの?
儂、撫でようとしただけで殺されるの?
え、なんで謝ってるの? 儂、既に脳内で殺されてるの?
欲しがり屋さんめ。
いきなり話題を変えてきやがったな。
ニュパはそう思ったが、敢えて話の腰を折らずにおいた。
カールは韓国の女優から出来ているのか。
ニュパはそう思ったが、敢えて話の腰を折らずにおいた。
話の腰を折らないのは、彼が長年の経験で培った処世術だ。
そして、そろそろ良いかなと思って少女の頭に手を伸ばしかけた。
シャキンッ
ニャウシカは台詞と連動して頭に手をやると、徐に「それ」を外した。
ファサッ
カ、カツラ…だとっ。
しかも中身はかなり薄毛…だとっ…!
それ以上何があるんだ、逆に見てみたいわ!
と思ったが武器を突き付けられているので下手に喋れないニュパ。
いや、こえーよ!
もう何の話かわからねーよ!
つかベコ(牛)も、連れてる意味ねーよ!
薄毛のニャウシカは嬉しそうにニュパの手を取り、怪しげなネオン看板の店(店名:禿ねえさま)に誘った。
どうなるニュパ。
どうなるカール。
【次回予告】
城(道頓堀)の地下で秘密裏に製造されていた純粋なカール(うすあじ)。
それを巡って明治とカルビーの仁義なき戦いが幕を開ける。
その時、薄毛のニャウシカは……。
……次回なんて無いけどね~。