第96話 塔の中で
文字数 345文字
ハラルドの塔は、星になった。
ハーレイとユティは、ほっとしていた。
息苦しいのがやみ、まわりが明るくなったようだ。
ハーレイの心に、ネムの声が響いてきた。
ハーレイ ありがとう
もう君とは 会えないような気がする
君たちは きっと 永く生きるだろう
そこで ひとつ 願いをきいてくれないか
わたしたちが見た 世界と人間のことを
ずっと 伝えてほしい
それだけだ
私の声が届くだろうか
君たちのことは 忘れない さようなら
ネムの声を聞いたハーレイは、親しい気持ちで
「ネム、あなたに会えてよかった。願いはかなえるよ」
と、言った。
今や、全能のハーレイは、なにごともなく、手をふった。それで、十分だった。
彼は、地上の人間たちの心に、これまでの世界の出来事の記憶を、強く刻み込んだ。
ハーレイとユティは、ほっとしていた。
息苦しいのがやみ、まわりが明るくなったようだ。
ハーレイの心に、ネムの声が響いてきた。
ハーレイ ありがとう
もう君とは 会えないような気がする
君たちは きっと 永く生きるだろう
そこで ひとつ 願いをきいてくれないか
わたしたちが見た 世界と人間のことを
ずっと 伝えてほしい
それだけだ
私の声が届くだろうか
君たちのことは 忘れない さようなら
ネムの声を聞いたハーレイは、親しい気持ちで
「ネム、あなたに会えてよかった。願いはかなえるよ」
と、言った。
今や、全能のハーレイは、なにごともなく、手をふった。それで、十分だった。
彼は、地上の人間たちの心に、これまでの世界の出来事の記憶を、強く刻み込んだ。