第68話 合流

文字数 346文字

 ネムとレイシーズは、ぶじサリュス連山を越え、ルーンの地へ。
 そして、人間たちの四軍と、ついに合流した。
 二人の生還を聞いて、サーナンが訪ねてきた。ゼルと組んで、狩りをしていた彼だ。
 今では、森の軍に参加して、ここへ来ていたのだ。
「ネムさん。ごぶじで」
「サーナン。君も元気そうだな」
「うまく山を越えましたね。レイシーズさんも。で、ゼルは? あいつ、また森へもどっちゃったの?」
 ネムとレイシーズは、だまった。
 そして、言った。
「ゼルは」
「もどらないんだ」
 ネムとレイシーズの顔を見て、サーナンは、何が起こったのかわかったような気がした。
「そうか……。ん。その話は、いま聞きたくないよ」
 サーナンは、一人、森の人たちの陣地へと戻っていった。
 ネムとレイシーズは、彼を見送ることしかできなかった。
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