第13話

文字数 601文字

せりちゃん、せりちゃんパパのギターと歌恥ずかしがってたなー。
うちのパパみたいにずっとバンドやってたわけじゃないのにあんなにギター弾けるなんて、すごいと思ったし、うちのパパと違って会社の社長さんしてるんだから、尚更だよ。
大人の男の人は、みんなギターが弾けるんだろうか。
せりちゃんママも感動してた。
思い出の曲なのかな?
そういえば、せりちゃん家にもギター立てかけてあったんだ。
じゃあ、わたしがベースの方が良いのかな?
パパに安く探してもらおうかな?
せりちゃんパパ、「いやいや、お恥ずかしい」と言いながらギター離したがらない。
せりちゃんは仕方なくベースを触ってるけど、なんだかんだ言って来るせりちゃんパパがちょっとウザそう。
気持ちわかるわー。
でも、せりちゃんが居るせいか、パパは良い教え方をしてると思う。
わかりやすいし、楽しい。
自分がこう練習すれば良かったって教え方をしてるんだって。
曲に適当に合せてると、変な癖がついて直らないって。
三葉はアコースティックギター触ってるから、わたしは手持ちぶさただけど、せりちゃんのパパとママが応援してくれる様になったら良いな、なんて、ちょっとずるい事考えてる。

ひらひらと開く秘密の扉

頭に流れていた。
いつか、この平谷村で、この曲を演奏できたら良いな。
そんな事考えてたら、パパがぽんと頭に手を乗せた。
「あっちゃん、ごめんね、お待たせ」
せりちゃんパパが、SGを差し出してくれていた。
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