うわさ(完)

文字数 409文字

目を覚ますと病院だった。ずっと眠り続けていたらしい。体中が気怠い。

「焦ったよ……。お前、あの心霊スポットでいきなり気を失って目覚めなくなって……。和田は引きこもりになるし……。」

話に上がった後輩の名前。引きこもりと聞いて心配になる。

「何で……。」
「誰かに見られてるって……。俺も……親の事ネットにバラされたり……。何か変だったんだよ……あれからずっと……。」

見舞いに来てくれた悪友は言葉少なくそう言った。その顔はやつれて見える。

「……大丈夫か?」
「眠り姫だった奴に言われたかねぇよ。」

お互い苦笑いしてため息をつく。踊らされて安易にやってみた行ってみた的な事はしない方がいい。噂を甘く見ると思わぬ目に合いかねない。






「ねぇ、知ってる?」

さりとて、今日もどこかで誰かが噂する。

「林間学校の近くに二色の紫陽花があって、そこ、本当に人が埋められてたんだって!」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
*当作品はただの作り話です*
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み