10.Isn’t She Lovely ?

文字数 6,981文字


 舞香の部屋は、高校三年生の頃、北欧(ほくおう)テイストに憧れて父と一緒にリフォームした。中古住宅の白い壁は、所々少し汚れていたので、ペンキを塗って一面だけ薄緑色にし、白木の家具と机を置いた。青を基調とした花模様のベッドカバーは、吟味してこだわって選んだもの。そして、真っ青なソファーは、音楽鑑賞の定位置だ。パステルイエローのクッションを背に今夜もソファーに身を(まか)せ、ひと時、メロディーとリズムと和声(わせい)の織り成す世界に迷い込む。

 すると突然、ノックの音。
「まい姉! 起きてる?」
「何? 起きてるよ」
 花香と颯香がドアを開けて顔を覗かせた。
「週末さ、三人でご飯食べに行かない? いいお店知ってるんだ」
 以前と変わらぬ穏やかな家族の毎日、しかし、舞香の様子が少しばかり全てに遠慮がちになっているように、花香たちには感じられたのだ。そんな姉を、元気付け安心させたかった。そして、婚約もお祝いしたい。
「行く行く! 三人で外食、久しぶりだもんね」
「ねぇ、まい姉ちゃん、その日はチートデイってことで、お腹いっぱい食べてもいい?」
「そうね、そよちゃんの今後の応援の意味も込めて・・・・、いいわ。許す!」
「決まり!」
 
 花香に連れられ到着した店は、多くの客で賑わう洋食バルだった。黒いシャツとパンツに、黒いエプロンを締めた男性スタッフが出迎える。
「いらっしゃいませ!」
「予約していた澤田です」
「澤田様、三名様ですね」
 予約席に案内されると、颯香は早速、卓上のタッチパネルでメニューをチェックした。
「どれにしよう?」
 颯香の目が輝く。
「どれも美味しそう。とりあえず、このブルスケッタっていうのと、牡蠣(かき)のトマトパッツァとサラダと・・・・から揚げ食べたい」
「うん、そよちゃんに任せるよ。食べたいの食べて」
 そう言って舞香がほほ笑む。

 間もなくビール二つとジンジャーエールが届いた。早速、花香が音頭(おんど)を取る。
「じゃあ、まずは、乾杯! まい姉、婚約おめでとう!」
「ありがとう」
「あぁ、ビール()みる~! 私、てっきり、まい姉ちゃんとコーチ、付き合ってるんだと思ってたんだよね」
 今夜はご機嫌の颯香が、やっと素直にこれまでの心境を語る。
「だって、そんなプロジェクト知らなかったし、何度もふたりが一緒のところ見かけるし」
「で、そよちゃんは、コーチのことが大好きなのね。優しいし、カッコイイもんね」
 姉の言葉に颯香の頬が一気に紅潮したのを、花香は見逃さなかった。
「そよ姉、赤くなってる!」
「ビールのせいだよぉ!」
 三人は顔を見合わせ笑い合った。
「そよ姉、まい姉に嫉妬したんだよね。私、ふたりの様子見ててハラハラしたもん」
「そよちゃん、機嫌悪いし、ちゃんこ食べないし、心配したよね」
「まい姉ちゃん、ホント誤解してごめん・・・・。そういうお姉ちゃんは、壱さんのどこに()かれたの? ()()め、聞きたい!」
「私も聞きたい!」
「馴れ初め?」
 興味津々の妹たちが、「うんうん」と頷きながら身を乗り出す。
「まずはね、大学一年生の時の学園祭、友達と一緒に音楽ステージを見に行ったの。友達がジャズ研のファンでね。落ち着いた雰囲気の長身の男の子が、甘くてハスキーな声で小粋(こいき)にジャズを歌っていてね、ピアノ伴奏も即興演奏を交えて本格的だった。完璧なステージだったの。その後に登場したのが、軽音楽サークル。ギターもベースもドラムも、まだまだ練習の余地はあるなぁ、と思ったものの、洋楽ロックのカバーを、笑い合いながら和気あいあいと楽しんでいて、それがとっても魅力的で、何か強く心惹かれるものが、このバンドにはあったのよね」
「もしかして、それが壱さんのバンド?」と颯香。
「そう! そのボーカルが、他ならぬ壱さんだったの。音域が広くて伸びやかで、バラードでもロックでも上手に歌いこなして、その甘い歌声に、感動しちゃったのよね。彼の歌に合わせて伴奏ができたなら、どんなに楽しいだろうって想像して、ある日意を決して、軽音楽サークルが集まる音楽室のドアをノックした」
「お姉ちゃん、やるねぇ」
「まい姉、ピアノ弾けるもんね。わぁ、素敵だな。それでそれで?」
「サークルに加入したいんですが、メンバー募集していますか? お手伝い係とか雑用係でも構わないんですが・・・・、って恐る恐る尋ねたら、リーダーでドラムの本田(ほんだ)さんが、『ようこそ! 大歓迎だよ。何か楽器できる?』って。壱さんも、『伴奏よろしく。僕の歌の練習に付き合って!』って、あっさり喜んでくれたの」
「へぇ~、壱さん、まい姉ちゃんに一目惚れかなぁ?」
「それはわからないけど」と舞香は、はにかんだ。
「サークル、すごく雰囲気良さそうだね」
「そうなの。ギターの(みなみ)さん、ベースの松井(まつい)くん、そして紅一点、機材係とパーカッションを担当してた『田所(たどころ)ちゃん』さん」
 それを聞いて、颯香が即座に反応を示す。
「え~! 男子に『田所ちゃん』と呼ばれる女子、なんかうらやましい」
「そよ姉の関心、そこ? じゃあ、『澤田ちゃん』って呼んであげようか?』
「ん~~『澤田ちゃん』はなんか違う。『たどころちゃん』っていう響きがいい」
「彼女、南さんの彼女でね、たまにキーボード弾いてたけど、ピアノを中学校に上がる前に辞めちゃったから苦戦していて、『舞ちゃん来てホント良かった』って言ってくれた」
「私、まい姉ちゃんの学園祭行ったのに、信子と結衣と食べることに夢中だったもんなぁ。ちゃんと壱さん、見ておけばよかった」
 そこへ、香ばしいブルスケッタとサラダが運ばれて来た。そして、山盛りのから揚げも!
「えっ? そよちゃん、このから揚げ、何人前?」
「ん? 普通に六人前かな」
「そよ姉! こんな山盛り、食べられる?」
 だが、颯香は「平気、平気!」と涼しい顔で、まずはサラダを取り分ける。
「ねぇ、まい姉、いくらなんでも、こんなに食べて大丈夫?」
「ま、まぁ、そよちゃんには後でたくさん運動してもらいましょう」
 (あき)れ顔の花香も、熱々のから揚げにかじり付くと、美味しさに感嘆した。
「うんま! 最高! それで、まい姉、その頃からお付き合いしてたの?」
「お付き合いは、壱さんが卒業間近の頃からかな。私自身は、彼、音楽の趣味も合うし、朗らかで穏やかで、好意は感じていたんだけど。そしたら、二年生になったある日の練習後、初めて食事に誘われてね」
「食事、行ったの?」と花香が尋ねる。
「ううん。行かなかった。『父の店の手伝いがあるので、帰らなきゃ』って断った」
「あぁ、代わりに店の手伝いくらい、いくらでもしたのに!」
「違うのよ。怖かったの・・・・。自分の生い立ちを彼が知ったらどう思うかがとても気掛かりだったの。いざ誘われると、仲が深まっていくのが怖くなった。サークルだけでも一緒に楽しく過ごせたら、例え片思いで終わってもいいかなって思ってた。でも、いよいよ、彼が四年生になると、大学卒業に向けての論文や試験勉強、就活なんかが忙しくなって、彼はサークル活動に顔を出さなくなった。そしたらもう、寂しくなっちゃって・・・・」

 舞香は当時のことを回想する。
 壱もまた、ふたりの時間をどうにか作れないものかと考えていた。そしてある日、彼は勇気を出してサークル帰りの舞香に声を掛けた。その手に、二枚のピアノコンサートのチケットを握り締めて。
「再来週の土曜日、これ一緒にどうかな? 新進気鋭(しんしんきえい)のピアニストなんだけど、生演奏聴いてみたくて買ったんだ。よかったら一緒に」
 今日もさらっとかわされ、断られるかと心配した。だが、この日の彼女の表情は、いつもの困惑の表情とは違っていた。
「壱さん、洋楽だけじゃなくクラシックも聴くんですね。私もこの人に注目していました。・・・・はい。その日なら大丈夫ですけど、私で、いいんですか?」
「もちろん! 君と行きたい」
 お互い、ふたり並んで聴くコンサートを想像するだけで、とてもワクワクした。壱も、舞香の真面目で明るく素直な性格を、ずっと以前から愛おしく感じていた。だが、舞香が自分に好意を(いだ)いているなど知る(よし)もなく、告白したとしても自分なんかがいい返事をもらえる自信なんて全くなかったので、このときめきをずっと大事にしようと思って過ごしてきた。
 互いに、勇気を出して自分の気持ちに正直になってみようと決意した瞬間だった。
(壱さんの隣にいたい! コンサート行きたい! 土曜日は太一くんお店の出番のはずだし、そよちゃんたちのご飯は、早起きすれば・・・・)
「コンサート、是非ご一緒したいです。よろしくお願いします!」
 それをきっかけに、ふたりは、学校の外で会う機会を持てるようになった。ふたりの時間を過ごすうちに、素敵な笑顔と、時におどけてひょうきんな一面を覗かせる壱の中に、一本筋の通った誠実さと信念を見た。舞香は、ますます彼に惹かれた。
(やっと巡り会えた、私の全てを受け止めてくれる人かもしれない!)
 
 ある晩、舞香は、母と茶碗の後片付けをしながら、ふと手を止め母に相談した。
「ねぇお母さん、私ね、いいなって思ってる先輩がいるんだけど、先輩、もうすぐ卒業しちゃうんだ。だから、ちゃんと好意を持っていること伝えたい。だけど、その時には自分の生い立ちも正直に話すべきよね」
「う〜ん、舞香がそうしたいのなら。いずれ、結婚となれば戸籍上でわかることではあるし・・・・、そうね、遅かれ早かれ、どこかのタイミングで話さなければならないかしら・・・・。大丈夫? 勇気がいるわね」
「先輩に好意を持った理由のひとつは、理解して受け入れてくれる人だと感じたから、なんだけど・・・・、当たって(くだ)けてみようかな」
「大丈夫! 砕けたりしない。恵美と私と栄一さんの、手塩にかけた大切な娘よ。もし砕けるようなことがあれば、その先輩の方がどうかしてる。そこまでの男ってことよ。きっと大丈夫。家のことは気にせず、ゆっくりデートしていらっしゃい」
「ありがとう、お母さん」

『先輩、週末お時間ありますか? お話ししたい事があります』
 舞香からの誘いのLINEが珍しく、少し驚いたが、壱も同じことを考えていた。
『僕も、話したい事があるんだ。土曜日、デイキャンプに出かけるのはどうかな? それとも、ドライブとか、どこかお店で食事がいい?』
『デイキャンプ興味あります』
『OK!』

 秋晴れの青空の下、壱のSUV車に乗り込み、赤や黄色に染まった落葉樹林のドライブウェイを走る。
「アウトドアってあんまり経験なくて。小さい頃に、高尾山、ハイキングしたくらいかな」
「僕は、この車買ってから、お一人様キャンプしたり、友達とコテージ泊まったりして楽しむようになったんだ。中古車だけど調子よくて、荷物もたくさん積めるからね。ここのところ忙しかったから、久々のドライブだなぁ」
 一時間半程走ると、オートキャンプ場に到着した。テントを設営して、火を起こし、ふたりは大自然の中に身を(ゆだ)ねる。
「空気がきれいですね。壱さん、お弁当作って来たんですけど、食べます?」
「いいね! ありがとう。食べる食べる! お肉も焼いちゃおうか?」
「食べる食べる!」
 こうして、お腹を満たし、周囲を散策したり、釣りを楽しんだり、森の息吹を感じながら過ごすうち、少しずつ日が傾いてきた。

「コーヒー入ったよ」
「ありがとう。いい香り」
 壱の()れてくれたコーヒーは、ひときわ香りが良く柔らかい。
「そう言えば、今日は、二人とも話したい事があるんだったね」
 やっとの思いで、壱から切り出す。ふたりとも今日は、勇気の必要な告白を用意していたのだ。機は熟した。だが、次の瞬間、壱は小さくオレンジ色に燃える炎に照らされて、舞香が目に溢れそうな涙を浮かべているのに気付いた。
「どうした? 泣いてるの?」
「幸せ過ぎると、いつかそれがあっけなく壊れてしまうんじゃないかって、この時間は長くは続かないんじゃないかって、怖くなります・・・・」
 ポロリと涙がこぼれ落ちる。壱は、舞香の肩にそっとブランケットを掛け、目の前に(ひざまず)くと舞香の手を取って言った。
「僕から話すよ・・・・。僕は、出会った頃からずっと君のことが大好きでした。そして、これからも。僕と結婚を前提に、お付き合いしてくれませんか?」
 その言葉を聞いて、舞香の(かか)えていた気持ちも一気に溢れ出す。
「壱さん、私もあなたが大好きです。でも、私で本当にいいのかどうか、私の話を聞いたら心変わりするかもしれない」
 壱は、舞香のただならぬ様子に、椅子を隣に寄せて座り直し、
「何でも全部話して」
と優しく言った。
「壱さん、私と私の家族は、血の繋がった家族ではありません。書類で繋がった家族です。だけど、本当に私たちは・・・・かけがえのない家族なんです」
 舞香は、自分の生い立ちや家族の事を全て話した。壱は、静かに聞きながら、もう一度火に(まき)をくべる。
「普通ではない私を、壱さんが受け入れてくれるか心配でした。でも、それを隠していることを、壱さんに対する私の気持ちが許さなかった。壱さんも、私の大切なかけがえのない人だから・・・・」
「ねえ、舞ちゃん、何も心配しなくていい。僕に、君の人生を預けてくれないかな? 君には素敵な家族がいる。僕も君の家族になりたい。早く一人前になって、君を迎えに行くから」
 壱は、舞香を優しく両腕で包み込んだ。
 温かい腕の中で、舞香は小さく頷いた。
「舞ちゃん、話してくれてありがとう。そして、生まれて来てくれてありがとう。僕の前に君が現れてくれて、僕は幸せ者だ」

「舞香お帰り。どうだった?」
 母が心配しながら待っていてくれた。
「思った通りの人だった。私のこと全部受け止めてくれた。大丈夫、砕けなかったよ」
 母は、笑顔の舞香を抱き締め、何度も頭を撫でた。
「よかった・・・・」
 
 やがて、壱は無事に就職し、一年後に舞香も都内の病院に就職が決まった。
「患者さんのひとりひとりが誰かの大切な家族だから、僕たち、心を込めて接して、お役に立っていこうね」
 同じ志のもと、管理栄養士としての仕事にふたりは励んだ。
 そして、初秋の晴れた夜空の下、壱は海辺のレストランで、舞香にプロポーズした。
「舞香さん、あなたを心から愛しています。僕たち、ずっと一緒にいよう!」


「あぁ、なんか、すごくいい話。感動。まい姉ちゃんヒューヒューだよ!」
 颯香が、うっとりしていると、花香も目を潤ませて言った。
「憧れるねぇ。素敵なふたりだな。お互い、気持ちをちゃんと伝えるって大事だね。そよ姉も当たって砕けてみたら?」
「えっ! 砕けるの前提で言ってる? 花香の意地悪!」
「砕けないかもしれないじゃん」
「いや、無理だと思ってるでしょ」
「そんなのわからないじゃん。・・・・私も勇気出してみようかなぁ」
「おっと花香、それ合コンの人? 喫茶店の常連さん」
「う、うん。いや、まだわからない。まい姉、これからも、変わらず、こうして恋バナしようね。時々一緒に外食もしてさ」
「そうそう、これからも、結婚しても、今まで通り、変わらず、まい姉ちゃんだから。私たちを繋いでいるものって、血よりももっと強いよ。時間だったり記憶だったり、情だったり愛だったりが束になって、太い太い縄みたいになって、切っても切っても切れない」
「そよ姉、いいこと言うねぇ」
「でしょ?」
「うん! そうね。そよちゃんも花ちゃんも、ありがとう」
 三姉妹の笑顔が、朝露(あさつゆ)をまとい開花した三輪の花のように、パッと輝いた。

「花香さん、こんばんは。『ステラ』へようこそ」
 その優しい声は、アイスアメリカノの彼、ジョンミンだった。このバルは、彼のバイト先で、今夜は夜七時からの出番だった。花香が慌てて立ち上がると、ふたりも立ち上がった。
「こんばんは、ジョンミンさん。紹介します。こちら、私の姉の舞香と颯香です」
「こんばんは。姉です。花ちゃんの・・・・・ええと、彼?」
「こちら、友人のジョンミンさんです。ハハハ」と花香が作り笑いをしながら彼を紹介する。
「まい姉ちゃん、花香が勇気出したい人・・・・」
 小声の颯香に、姉は頷く。
「あぁ・・・・。お料理どれも美味しくて、次は何を注文しようかと。ジョンミンさんのおすすめはありますか?」
「まだお腹に余裕があるなら、パエリア、おすすめです」
「いいね! パエリア! ねっ、花香」
「あっ、う、うん。じゃあ、ジョンミンさん、パエリアで」
「花香さん、タッチパネルで注文、お願いします」
「あっ、そうだった」
「ごゆっくり」
 彼は、仕事に戻って行った。花香は、ドキドキが止まらず、ふぅ~、っと深呼吸した。
「ジョンミンさんって言うんだ。カッコイイね。ていうか、なんか、かわいい」
「そよちゃんの惚れっぽさ、発動しちゃだめよ」
 姉にたしなめられながら、颯香は彼を視線で追い、花香の顔色も確認する。
「そよ姉、何? 一目惚れ?」
「違う違う。私には(じん)がいるから。ふたりお似合いだなぁ、と思って」、とニヤニヤする颯香。
「まい姉、聞いた? 『臣がいるから』だって」
「そよちゃん、かなりお酒回ってるね」
「もういいから二人とも。ほら、花香、ジョンミンさんのパエリア来るよ。これ食べちゃおう!」
「は~い」
 そんな妹たちのやり取りを見て、舞香はクスクス笑って言った。
「あなたたちの恋も、いつか実りますように!」
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登場人物紹介

澤田颯香《さわだそよか》

澤田三姉妹の次女。小さい頃から、父の影響で女子相撲に打ち込んでいる。食べることと可愛いものが好き。



澤田舞香《さわだまいか》

澤田三姉妹の長女。忙しい両親やがんばる妹たちを支えながら、病院の管理栄養士として働いている。

澤田花香《さわだはなか》

澤田三姉妹の三女。大学で語学を学びながら、喫茶「ポラリス」で働いている。その美貌から、男性によく言い寄られる。

澤田栄一《さわだえいいち》

澤田三姉妹の父。埼玉県出身の元力士で、現在はちゃんこ鍋屋「豪傑ちゃんこ」を経営している。

澤田美紗子《さわだみさこ》

澤田三姉妹の母。岩手県出身の元ファッションモデル。現在は、夫のちゃんこ屋を手伝う傍ら、雑誌のコラムの執筆をしている。

木村臣《きむらじん》

清城学園大学女子相撲部のトレーニングコーチ。女子相撲部監督の甥。普段は、スポーツジムのインストラクターとして働いている。

川井壱《かわいいち》

舞香の大学の先輩。石川県金沢市の出身。大学時代は、軽音楽同好会でボーカルとして活動。舞香と同様、病院の管理栄養士として働く。

ユン・ジョンミン

韓国人留学生。花香の友人である絵理と同じ大学に通う。

森山裕太《もりやまゆうた》

花香の高校の先輩。高校時代はバレーボール部に所属。ジョンミンと同じ大学で、一つ上の先輩として世話をしている。

松田園《まつだその》

臣の元カノ。高校時代の実力を評価され、大学のテニス部にスカウトされる。やがてプロテニスプレイヤーとして活躍する。

吉田太一《よしだたいち》

栄一のちゃんこ屋のアルバイト店員。花香の幼馴染。

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