第11話
文字数 405文字
正直に言えば、周は出会いからだますような手口には、気乗りがしなかった。しかし見合い写真などないために、美沙子の母が見繕った美沙子のスナップ写真を見たとき、(上手く行ったら、種明かしをすればいいだろう)と思ってしまった。つまり美沙子の事が気に入ってしまったのだ。
さて二人のクラブハウスサンドイッチが同時に運ばれてきた。具がたくさん挟まって今にも崩れそうだが、ピックが刺さっているので、形が保たれている。
ナイフとフォークも二人の前に並べられたが、多分切ったらバラバラになってしまうだろう。見栄えも味も落ちてしまう。
周がナイフとフォークを無視して、紙で包んでそのままサンドイッチにかぶりつくと、美沙子もホッとした様子で、真似してサンドイッチを両手で持って食べた。
「美味しーい!」
「ね」
一口食べて、美沙子が目を丸くして、声をあげたので、周もにっこり笑って相槌をうった。
「なぜこの席に座ったかというと、ですね」
さて二人のクラブハウスサンドイッチが同時に運ばれてきた。具がたくさん挟まって今にも崩れそうだが、ピックが刺さっているので、形が保たれている。
ナイフとフォークも二人の前に並べられたが、多分切ったらバラバラになってしまうだろう。見栄えも味も落ちてしまう。
周がナイフとフォークを無視して、紙で包んでそのままサンドイッチにかぶりつくと、美沙子もホッとした様子で、真似してサンドイッチを両手で持って食べた。
「美味しーい!」
「ね」
一口食べて、美沙子が目を丸くして、声をあげたので、周もにっこり笑って相槌をうった。
「なぜこの席に座ったかというと、ですね」