第6話

文字数 365文字

「すみません、この、クラブハウスサンドイッチと、アイスティーを…」

 美沙子は通りすがったウェイトレスに声をかけた。

「あ、そちらでしたら、今のお時間ですと、ランチセットにすればデザートも付きますよ。料金は100円高くなってしまいますが」とソプラノの声の店員さんがすすめてくれた。

 茶色いふんわりしたスカートのワンピースに白いエプロンを()けている。場所が違えば、「いらっしゃいませ、ご主人様」と言いだしそうだな、と美沙子は思った。こういうメイド服は、男の人のロマンなのかもしれないけど、女の人からみてもかわいいものだ。
(ちょっと着てみたいな)と思うと、自然に笑みがこぼれた。

「え、と。じゃあランチセットで」
「デザートは3種類から選べます。こちらの木苺のシャーベットか、フランボワーズのムース、ピスタチオのタルト、どれになさいますか?」
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み