放哉(2023.9.15)
文字数 179文字
放哉の生きざま
放哉の死にざま
どうしようもない男が
ひりひりする句を詠む
酒に溺れ
人生を台無しにした
からなのだろうか?
結核で
骨と皮だけに
痩せ細った遺骸のように
削りに削った句は
どこか酒の香が漂う
咳をしてもひとり
僕はほろ酔いで
帽子を脱ぐ
どうしようもない男に
どうしようもなく嫉妬する
飲んでいないのに
すっかり酔っている
のは
酔わなければ
自分の才のなさに
押し潰されそうだから
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