
Planet Blue chronicle
地球への小惑星衝突に伴う「日本人民共和国」の崩壊後、日本列島は政治的統一を失って分裂し、東京・九州を統治する「日本帝国」、埼玉・前橋を占領した「星川共和国」、関西・中國地方を支配する「畿内軍閥」など、複数の地方政権が乱立する内戦状態に突入した。
日本帝国 西海道政府首相として、九州の行政・軍事を指揮する吉野菫(よしの すみれ)は、周防・長門地域の領有を巡って畿内軍閥と対立していたが、可能な限りは外交による戦争回避の道を摸索し続けた。しかし、山口地帯が敵方の手に落ちる事を危惧した東京・九州の軍官僚達は、独断の軍事行動で周防大島 屋代島に上陸し、畿内勢との戦端を開いてしまう。不本意な開戦という現実を突き付けられた吉野首相は、同盟国であるアメリカ軍との連合作戦が予想される中、蓮池夏希(はすいけ なつき)を始めとする幕僚達との緊急軍議に臨む。
このような動きに対し、畿内軍の謀将として山陰・山陽を守護する宇喜多清真(うきた きよざね)は、自らの信仰であるムスリム系の人脈をも最大限に駆使して、次なる聖戦の策を着々と進めていた。一方、和平工作の密使を拝命した、日本国教会司祭の須崎優和(すざき ゆうな)は、とある修道会の主から送り込まれた若き女騎士と共に、列島の地中海たる瀬戸内海へと導かれる。
彼ら・彼女らと共に各地を転戦する中で見えてきたのは、西国の海道を血に染めた、稀代の天下大乱であり、その陰影に蠢く、錯乱の魂であった…果たして私達は、この戦争の結末を見届け、生き残る事ができるのだろうか…!
目次
完結 全16話
2023年04月11日 23:01 更新
-
第壱話「西海之役」
- プロローグ2022年12月15日
- ***********2022年12月15日
-
第弐話「屋代島攻防戦」
- 西海篇 序2022年12月21日
-
第参話「神戸福原」
- 西海篇2022年12月26日
-
第肆話「九州 大宰府」
- 円卓2023年01月01日
- 某所2023年01月10日
-
第伍話「悪意 中國山地」
- ………2023年02月12日
- 神戸 福原官邸2023年02月19日
- 神戸 福原都督府2023年03月06日
- 福原 ???2023年03月17日
- 石州 益田2023年04月04日
- ???2023年04月04日
-
第陸話「渦」
- 船上2023年04月07日
-
第漆話「山口 最期の日」
- 危機 燃える港2023年04月11日
- 葬送2023年04月11日
-
年表「戦史室」
- ステージは常に我を待つ2023年04月11日
登場人物

【空界月姫】はすいけ なつき
蓮池 夏希
西海道 筑紫県 筑後郡 八女市
日本国民軍九州鎮台府、参謀科大尉。北九州の蓮池冬弥に養育された後、日本国民軍に志願した。九州を統治する吉野菫西海道政府首相の側近として彼女を良く支えるが、不遜な言動で口論を招く事も少なくない。かつて「吉野五人衆」と呼ばれた九州鎮台総督、江上 護智斎 慶也機甲中佐の娘。

【万物流転】なかうら Agatha まなみ
中浦 アガタ 愛美
西海道 肥前郡 島原県 平戸市 生月町
日本天主教会に出没する、謎に包まれた修道女。「救世旅団」と呼ばれる武装修道会の主人であり、共産主義者らへの白色テロ(赤狩り)を繰り返してきた、中浦家の傭兵組織である。彼女自身も、医学や武芸に強い。瀬戸内海の戦いでは、十三宮聖・須崎優和に協力する。幕下に家所花蓮(いえどこ かれん)・沼田忠吉(ぬまた ただよし)らが居り、代理人の指導者も存在するらしい。八洲家の宇都宮宗房(うつのみや むねふさ)と取引し、暗躍させる事もある。

【地平天成】じみょういん ひでくに
持明院 秀國
関西州 河内府 摂津郡 大坂市 中央東区
方広院和泉の弟で、近畿(関西)地方を統治する畿内軍閥の皇帝。京都の名門である藤原近衛(ふじわら このえ)家の末裔で、出自相応の優れた人格と実力を以て東京政府と対峙する。

【令月風和】うきた Amir きよざね
宇喜多 アミール 清真
関西州 播磨県 摂津郡 神戸市 兵庫区
中國地方を治める山陽軍閥の指導者で、アラビアの一神教(回教)に帰依している。浮田郷家(うきた さといえ)の兄。
ファンレター
ファンレターはありません