魔王と竜王の雪遊び！
文字数 1,561文字
水平線の向こうから陽が昇ってきたぞ！
やあ、美しいなり……！
(ガタガタ)
これだから冬はたまらんな♪
寒さを肌身に感じ、季節を楽しむのもまた一興。
凍土にきた甲斐があったというもの。
(ブルブル)
相変わらずの寒がりである♪
……なぜ着込んで来なかった。
(あれェ……寒すぎて意識が遠退いて……
あれは太陽なのか、エミたんの笑顔なのか……いずれにせよ眩しいぜェェ）
たくさん動いて体を温めようではないか！
さぁジギよ！ 我と雪遊びしようぞ！
思う存分に遊んでこいよォォ～……。
まぁよい。
ならばこの雪はすべて我のものなり！
(駆け出す)
わーーーい♪♪♪ 雪である！
ふわっふわの雪なりや～～！♪♪♪
(雪の舞)
雪で作ったジギだるまである♪
まんまるであるな♪
オレ様は戻らせてもらおう。
このままだと冬眠してしまいそうだ……。
……それに、今日はやりたい事がたんまりとある。
新年のはじめくらい、ゆっくりせよ。
目の下にクマが出来ているぞー？
ならオレ様の休憩時間を作る為に、ひとつ手を貸してくれないかァ……？
なァーに、ちょっとした昼飯を作るだけだぜェ……20人前！
お前が素直に頼るとは珍しい。
よかろう、我を使役することを赦す！
20人といえば、わかったぞ。施設の子供達に振舞うのだな？
ジギの作るご飯は絶品！凍土も名残惜しいが、我はジギのご飯の方がよい！
……とにかく火の前に立ちたい。
(切実)
魔王城の裏手にある
孤児院にて。
「「「 うわぁ～！ ご馳走だ～!! 」」」
ハーい、良い子のみなさーン。
アけましておめでとうございまス！
本日は特別に、魔王様が直々にお食事を振る舞って下さいましたヨ。
オかわりは沢山ありますから、ヨく噛んで食べるのですヨ～！
「「「 はーい！
魔王様ありがとう!! 」」」
エミエル、お前のおかげだ。
本来なら数回にわけてやる量だが、
お前の腕力と身のこなしの早さでかなり時短になった。
礼を言うぜェ……！
(蟲族の赤ちゃんをあやしながら)
我なぞ言われるままに食材を粉砕し、
こねこねし、並べていただけである♪
魔界もいい天気だな……。
……今日ばかりは孤児も患者も、明るい気持ちになれたらいいなァ……。
お前の心は皆に届いている。我は目頭が熱いなり。
……ふむ、我も臣下達に手料理を振る舞ってみたくなったぞ♪
「マんマ～ ♪(うねうね)」
よちよち……。
セっかくエミエル様がいらしているのですから、
これ以上お仕事なさらないで下さいまシ！；
(赤ちゃん回収)
フッ……ならお言葉に甘えて、
ハーブティーでも淹れて休憩にするかァ♪
頭のホイップクリーム
(？/前から気になっていた)
を触ってみた。
ジギはいたずらっ子であるな！
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