うちの子一番！世界一！
文字数 1,583文字
ここは名もなき荒野の真ん中。
二人のママ(？)が対峙する時。
そこには戦いの風が巻きおこる……!!
(ドン☆)
……やはりお前だったか。
魔王たるこのオレ様を呼び出すたァ、いい度胸だなァ……？
ふふふ。
最近ユケイ君が「将来はオレ、ジギみたいなかっこよくて強い魔法使いになるー！」とか言い出して困ってるんですよねぇ。あの子を手懐けようったって、そうはいきません。
互いのクリスタルを賭けて、ここで決着をつけておくのは如何でしょう？
オレ様なにも悪くない……。
……ゴホン。
決闘か。いいだろう、受けて立つぜェ……。
……『題して！』
『うちの子自慢対決～!!』
より相手に悔しい思いをさせた方が勝ちですよ★
くっ……くだらねェ!!
帰って寝よ…………（ｽﾀｽﾀｽﾀ)
おぁっっと、逃げるんですかぁ？
……ははーん、もしや相棒の魅力に自信がおありでない。
ん残念ですねぇ～～、ま！ とーぜんです。可愛さにおいては、ユケイ君の右に出る者はいないのですから。
敵なしというのも罪ですね★
…………ッ。
(いやいやいや。可愛さならエミエルも負けてねェぜ……)ユケイ君のおめめは、キラキラのまんまるなんです。
ちょっと意地悪するとすぐうるるんとなって、涙をこぼさないようにお口をへの字にして耐えてるんですよねぇｖｖ
…………。
(エミエルの瞳は神秘的だ。物語るような力強さがあって、なのにどこか無垢だというか、不思議と惹きつけられる魅力がある……。例えばそうだな、未知の宝石を見ている様な……)
ユケイ君のクセ毛は歩く度にひょいひょい揺れて、雨の日も風の日も倒れることなく立ち続けているのです。
いやぁ整髪剤で寝かせてもムダなんですよねぇ……。
でもそこがイイ!!
(エミエルの触角だって、歩く度にほわほわ揺れてるぜェ……。
しかも感情が出るからピーンと立ったり、パタパタしたり、時には垂れていたり……etc)
お口のまわりをタレで汚しながらの、満面の笑顔！ いやぁ～太陽ですねぇ～！
高い服着せられませんね。
…………。
(エミエルは苺が好きだ……。あいつが苺を貪っている時は口元が真っ赤に染まって少しぞくりとするが……、
まぁ苺だから普通に可愛いだろ。天使だろ。バーカバーカ）
それでも一番可愛いところは、やっぱり性格です。
おバカなんですけど頑張り屋で、寂しんぼのくせに意地っ張りで。でもいつも一生懸命で……。
放っておけない可愛い少年なんです★
……ふん。エミエルの方が裏表がなくて、素直だから付き合いやすい。
実際その頼もしさと可愛さで、あれだけの国民を惹きつけてるんだから、こっちの方が本物だろ。
さすがはエミたんだぜェ……(しみじみ)
……つ、つーかさっきからうるせェよお前。
独り言激しめか！；
そんな事より……エミ、たん……？
……別に普段から思っているわけじゃない……！ えっ、このオレ様が？ ありえねェぜハハハハハ(？)/////；
……あららぁ、うっかり魔王様の秘密を握ってしまった様ですね★
この勝負、私の勝ちのようですが、相棒を思う気持ちは引き分けってところですかね。う～～～～ん(*´▽｀*)
……やっぱキャラかぶってんですよアンタら!!
覚えてやがれェ……この借りは、必ず返してやるからなァ……ククククゲホッ、ゲホッ……(むせた)。
私も今日からユケイ君のこと、ユケぴんとか呼んでみましょうかねぇ～。
やっぱり苦手だ、この女……；)
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