第21話:結婚と恩人の死とベガスで皮膚科開業

文字数 2,409文字

 4月3日午後16時にラスベガスの空港に到着するとキャシーが待っていて再会のキスをしてキャシーの家に行き宿泊して、翌、4月4日、タクシーとモノレールを使ってノースラスベガスの三橋クリニックへ到着した。そして約束通りキャシーと戸塚が4月10日、三橋の仕事の休みに日に10時から教会で結婚式をあげた。その直ぐ後10時半からティモシーと三橋も同じ教会で、キャシーと戸塚が見ている前で結婚式をあげ、同じ日に2つ新婚さんが誕生した。

 その後、着替え、ラスベガスのレストランで4人で食事をして盛り上がった。そしてキャシーの家に帰って今度はベッドの上での新婚初夜、大いに盛り上がり事を終えて爆睡して翌朝は10時まで寝ていた。その後、三橋とキャシーが交渉して三橋とティモシーの部屋を年間契約で5千ドルで貸してもらう事になった。そして三橋と戸塚とキャシーの3台の車を駐車場においた。三橋と戸塚は朝8時に家を出て、夜20時に帰って来る生活が始まった。

 そして火曜水曜日を休みの週休2日で三橋クリニックを開業した。開業資金として5千ドルかけて、開業してるマンションの1室と機械のリース料でが年間1万ドルかかるようになった。それでもクリニックの利益が開業当初から年間2から3万ドルとなると予想し、最終的には10万ドル以上は稼ぎたいと考えていた。しかし開業して3ケ月目の7月には富裕層のギャンブル依存症の患者が増え生活指導料、リハビリテ-ション費用も取れるようになり、1人当たりの利益が倍増してきて、皮膚科の患者は、少ししか来なかった。

 そのため診察患者数が予想の半分でも利益は7万ドルを超えた。生活指導料、リハビリテ-ション費用の合計が月に千ドルとれて、年間1.2万ドル、10人で年間12万ドル、その他、初診料、再診料、薬剤投与料とつくので笑いがとまらない。そして、1年後の2013年5月までの集計で65万ドルの収益をあげた。これで十分な利益が得られた。そして、2013年から心の余裕もできて月に数回、バカラやポーカーを戸塚と三橋で楽しんで、好きに1-2回のディナーも楽しめるようになった。

 そして、精神科の専門科である有田先生にもギャンブル依存症の治療やマイナートランキライザー、メジャートランライザーなどの向精神薬の使い方などもスカイプで聞くようになった。2年がたつと、85万ドルの収益が得られて最高の年になった。そんな2013年9月12日、三橋クリニックに高齢の東洋人とみられる女性と同年代の男性が担ぎ込まれた。何でもカジノで男と喧嘩して、男性が女性の顔を殴り女性が持っていた日傘で男性の顔を何回も強打したというのだ。

 一番近くに三橋クリニックがあったから救急隊員が連れてきた。ます、受付で戸塚が日本人ですかと聞くと女性の方がそうだと、男性も日本語わかるぞと言った。すると、どっかで見た事のある顔に似てるなと思い、もしかして三橋皮膚科で昔、事務長して三条光子ではないかと言うと、お前は戸塚君かと言った。そして戸塚が、その男はと言うと、カジノで知り合った男で日本人だったから話していたんだというと、その男が、こいつが俺のバッグから100万円の札束を抜き取ったと言った。

 男性の身なりはちゃんとしていたが、三条さんは頭は数日洗ってないように臭いし着てるものをも汚れていてたので、どこのホテルに泊まってるのと聞くと最初はモーテルに泊まっていたが1週間前からギャンブルですっからぴんになって、東洋人の人の良さそうな日本人に金を借りて飲み食いしてたと言った。男の方は、毎年、仕事が暇になる時期に1週間ほどラスベガスにギャンブル旅行にくるとの楽しみしていて、この女に大金を盗まれそうになったから顔を殴ったと言った。

 女のバッグからは、ぐしゃぐしゃになった1万円札が数十万円入っていた。その男が警察に突き出してくれと頼むので、実際の現場を見ていないので、それはできないと言った。それにアメリカでは男性が女性に手を出すと分が悪いぞと脅かすと、金をまず返せと言うので、あなたの金と言う証拠もないしハンコが押しているわけでもないから駄目だと言い警察に連れて行けと強がるので、あんた英語できないし女性に手を出すの野郎は袋だたきに遭うと脅かしった。

 ちょっとひるんで、まだ金あるんだろと言う当たり前だと言うので悪い事は言わないから帰った方が良いぞと、その男を鋭い目で、にらむと覚えてやがれと言って帰った。その後、三条の顔も見て三橋が情けないと言って涙を流した。それに対して仕方ない、あんたが私から離れて行ってから、ついてないことばかりだと言った。日本を離れて誰も知り合いのいないカナダのバンクーバーへ飛んでホテル住まいしてると中国人が俺と一緒に中華料理屋をやらないかと言われ100万円を出資し、その男が自分の店だという中華料理屋に行って店はここだと言うので繁盛してそうなので信用した。

そして今日は、この金で材料を買いに行くと言って去って行った。そして中華料理屋に入って、さっきの男がマスターだろと言うと、知らない男だと言うので。まずいと思い追いかけたときには、通りにその男の姿はなかった。完全にだまされたのだ。やがて秋になるとバンクーバーは寒くて、たまらず、ロサンゼルスへ飛んで散歩している時に黒人の男達に囲まれ、ピストルを突きつけられて200ドルと取られ最悪だった。

 そしてラスベガスに来て日本人の人達に愛想ふりまして食事をおごってもらったり、スロットマシンの近くで話しかけて誉めたりして食事や酒をおごってくれた。そんな話を聞いてるうち三橋が突然怒り出して、もう顔も見たくないといって100ドル札を10枚渡して、これで食べて行けと言い日本には帰らないのかと聞くと日本に帰っても顔見知りは多いが嫌な奴ばかりと言い、それでもアメリカよりは、ましだと三橋が言った。
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