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文字数 268文字



ずっと欲しかったのに
手に入れたらそうでもなかった
そんなものをたくさん
見送って大人になった
いつのまにか手に入れるまでが
楽しい時間と気づいたら
なんか少し自分のことが
嫌いになってた
だけどすぐに欲しいと
気持ちが昂って
抑えられなくなっていく
その衝動とその後の虚無感とで
自分の居場所が
どこか宙ぶらりんになってる
壊れかけた心の隙間から
こぼれ落ちていくのを
見送ったのは結局
見栄っ張りを着飾って
虚栄心に蝕まれた
昨日と変わらない自分だった
三子の魂は百まで続くらしい
そんな生き方嫌いだけど
今日も物欲全開で
歩き続けるその楽しみを
明日をとりあえず手に入れるために
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