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文字数 398文字



その涙を流し終えるまで
僕は隣で風を読もう
もたれかかられるだけの存在でも
君が必要としてくれるなら
大事な約束をしよう
君が知らない場所や暗闇の中に
迷いこんだとしても
その手を必ず見つけるから
君の中にある沢山の思い出に
ぼくはまだほんの少しだけしか
居場所はないことを知ってるけど
僕の心の中の君は
かけがえのないモノだから
毎年ここに来るたびに
君の大切なものが
悲しみだけは鮮明なのに
少しずつ色褪せていくのを
君の背中に感じながら
大事な約束をしよう
この世の全てを飲み込む厄災が来て
もし君に何かあったとしても
それでも君のその手を
僕は必ず見つけるよ
たとえ間に合わなくても必ず
今ある悲しみだけで
きみは十分に苦しんでるから
もうこれ以上他の誰にも
傷付けさせたくないから
間に合わなかった苦しみを
他の誰でもなく僕だけにぶつけて
それでも君のその手を
僕は必ず見つけるよ
その涙流し終えるまで
僕にもたれかかればいいよ
それまで僕は風を読もう
 



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