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文字数 284文字



見失った自制心に
殴られて気付く
人の温かさと冷たさを
逃げるのは弱いから
そう思ってたのに
優しさが溢れてるからだと
教えてくれたあなたは
孤高の人で
誰も寄せ付けない壁を
毎日作り出す
その壁にいつのまにか
僕らは取り込まれていく
その中は柔らかく
心地いいから
傷が癒えるまで
羽を休めて
あなたの声を
子守唄がわりに
ここで眠る旅立つその日まで
どこまでも遠くへと
飛んで行っても
追うこともせずに
いつまでもそこで
そびえ立つ
静かな山のようで
覆い隠された
見えない森の中のようで
見送るその笑顔を
僕はいつか忘れるように
強くありたいと願う
あなたは止まり木
さよならとも
また会おうとも
言わずに手を振る
いつでもここで

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