第11話:天災、拉致被害者解放と子供の留学

文字数 2,029文字

 7月20日、九州地方で集中豪雨が発生し、死者23人を出した。10月24日、三菱ふそうトラック・バスの欠陥隠しによる2002年1月10日に横浜市内で発生した母子死傷事故について、神奈川県警が業務上過失致死傷容疑で三菱自動車工業の本社などを家宅捜査した。11月9日、 第43回衆議院総選挙、投票即日開票された。

 その結果、自民党、公明党、保守新党の与党3党が、絶対安定多数を確保した。民主党は、議席を大幅に伸ばしたが政権獲得には届かなかった。一方社会民主党は、党首・土井たか子が小選挙区で落選する「比例区で復活」などもあり6議席、日本共産党も9議席とそれぞれ惨敗した。やがて2004年が明けた

 2月27日、地下鉄サリン事件など13の刑事事件に関わったとして殺人罪に問われたオウム真理教元教祖の麻原彰晃に一審「東京地方裁判所」で求刑通り死刑判決。4月、政治家の年金未納問題が相次いで発覚。まず、5月7日、年金未納問題で、福田康夫官房長官が、辞任を発表。5月10日には、年金未納問題で、民主党の菅直人代表も辞任を発表。

 5月22日、小泉首相が、北朝鮮を再訪問。平壌で、日朝首脳会談が行われる。拉致被害者の家族5人が帰国した。9月29日、台風21号が上陸、三重県宮川村で大規模な斜面崩落による土砂災害が発生し死者行方不明者7人など、日本全国で合計26名が、死亡、1名が行方不明となった。10月20日、台風23号が上陸。死者・行方不明者98人におよんだ。

 10月23日、新潟県中越地震マグニチュード6.8、震度7の地震が発生し、さらに断続的に震度6クラスの余震が襲い死者68名を出した。12月14日、埼玉県さいたま市のドン・キホーテ浦和花月店、大宮大和田店で相次いで放火と見られる火災が発生。浦和花月店で3人が死亡、7人が重軽傷を負う大惨事。その後も大宮大和田店、環八世田谷店などで放火と見られる火災が相次いだ。

 12月26日、スマトラ島沖地震の大津波によりインド洋沿岸の各国に大きな被害「30万人以上の死者・行方不明者」が出た。その後、日本人33人の死亡が、確認され、日本人安否不明者は、一時、約300人に達した。この超巨大な地震について北海道大学で分析されによると秒速約4キロ、時速、約1万4400キロ「空気中のマッハ11前後に相当」で、地球を少なくとも5周「約3時間で地球を一周」したと見られた。

 もしかしたら13周した可能性もあるとみられた。長さ1200~1300キロに及ぶ震源域で余震が発生し本震発生後24時間以内にマグニチュード5以上の余震が26回発生したほか、2005年1月17日までにマグニチュード6以上の余震が16回に達するなど、規模が大きい余震の回数が非常に多かった。その他、平均で高さ10メートルに達する津波が、数回、インド洋沿岸に押し寄せた。

 地形によっては34メートルに達した場所もあった。アンダマン・ニコバル諸島近海からスマトラ島北西部近海にかけてのおよそ1500キロの帯状の地域の、およそ海底4000メートルの場所で津波が発生、津波発生時には、2~33メートルほど、海底が持ち上がり、ジェット機並みのスピード「時速、約700キロ」で。津波が押し寄せたとみられる。

アメリカ地質調査所「USGS」のケン・ハドナットによると、この地震の影響で、地軸の位置が、約2センチずれたことで、地球の自転に何らかの影響を与え地球の自転にも変化を与えたと発表。この巨大地震後、広範囲の断層のずれで、その後も地震が頻発することになった。やがて2005年が明けた。この年、長女の利恵が、上智大学英文科の受験の手続きをとった。

 そして、受験日、両親が、ついて行き、受験番号を母が、見つけて合格が判明した。これにはいつも強気の利恵も感激して涙を見せた。しかし帰り、一緒に昼食を食べに行くと、すっかり食欲が、回復して、しっかりとビーフステーキを平らげていた。これで、2人とも希望した大学に入れて、父は、安心した。その後、早々と、渡田元一は、東京へ行きアメリカ留学の仲介業者を回った。

 そして7月21日出発して9月1日のシアトル大学6週間留学のパンフレットを持って来た。費用の総額は、飛行機代を含めて大学の寮に住み込んで100万円であった。その他、小遣いは、自分で家庭教師をして稼いだ10万円を出すと言った。こうして、7月になり渡田惣吉の運転する車で成田空港へ渡田元一を送り、母は、飛行機を複雑な気持ちで見送った。

その1日後、インターネットで渡田元一が、シアトルに到着したと連絡してきた。その後、学校が連休の日に2泊3日、日本人の留学生仲間とバンクーバーへ出かたとメールが入った。早朝、シアトルの駅からアムトラック・カスケード号に乗車。美しい海岸線の景色が良かったと書いてあった。その後、バンクーバーでは、早朝発で、ビクトリア・ブッチャートガーデンへ日帰りツアーに参加。
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