第25話:政治家の違反、ロシア、中国の動き

文字数 2,084文字

 2月24日、自由民主党所属の白須賀貴樹衆議院議員は、同月10に東京都内の20時以降の不要不急の外出自粛要請を守らず、22時頃まで麻布のラウンジに滞在していたとして、この日に同党を離党した。2度目の国会議員の時間規制を破って、クラブの美人さんと遊んでいたことが、明らかになり国会議員も自分たちだけの特別待遇を謳歌していると勘違いしているのかね。

国民の血税が、彼らの給料になっていると考えると、本当に腹が立つわねと奥さんが言うと、渡田惣吉も確かにその通りだと頷いた。3月23日、日本の海運会社保有のタンカーによるスエズ運河封鎖事故が発生した。それは、愛媛県の正栄汽船が保有し台湾の長栄海運が運用する「エヴァーギヴン」がスエズ運河で座礁し、6日間にわたり世界の多数の船舶の通航に支障を来たし4月4日に滞留船舶の通過が完了すると言う事件だった。

 通過できない期間、待たされたコンテナ船が海に並んだ光景は異様でありテレビニュースで流された。6月25日、国の「家賃支援給付金」を詐取したとして、経済産業省のキャリア官僚の男2人を詐欺容疑で逮捕された。この制度を管轄する梶山弘志経済産業大臣が謝罪した。こういう詐欺を防止、取り締まるべき取り締まるべき官僚が自ら詐欺をするなんて、まるで警察官が個人の家に押し入って強盗するようなものだと渡田惣吉が怒った。

 とんでもない、馬鹿だと、言い放った。7月9日~7月23日から開催される東京オリンピック・パラリンピックについて、政府の東京都・埼玉県・千葉県・神奈川県に対する緊急事態宣言の発令に伴い、感染拡大防止の観点からそれまで1万人の有観客で開催の意向から一転して無観客での開催とすることが決定した。チケットの払い戻しなどを順次行い、対応する予定と発表した。

 7月23日、東京オリンピックの開会式、新型コロナウイルス感染症の世界的流行の影響により近代オリンピック史上初めて前年夏の開催日程から延期、無観客開催を経て8月8日までの予定で開催される。世界から205か国、地域と難民選手団を合わせて約1万1000人の選手が参加。8月8日 - 2020年東京オリンピックの閉会式が催行され、2020年東京オリンピックが閉幕。

 9月17日、台風14号が福岡県福津市に上陸した。過去に九州に台風が上陸した事例は数多く存在するが、福岡県に上陸したのは1951年の統計開始以来史上初のことである。また、これによって九州地方の各県に台風が上陸していないのは佐賀県のみとなった。北海道釧路市の桂恋漁港で赤潮が確認された。その後、根室市から様似町沖合にかけて広範囲で発生。

 10月6日までに、秋鮭やサクラマス、ウニなどで漁業被害の影響が見られており、北海道では最大級の赤潮被害に陥った。10月4日、菅義偉内閣が総辞職した。第205臨時国会が召集され、内閣総理大臣指名選挙を実施。自民党総裁の岸田文雄が第100代内閣総理大臣に選ばれ、岸田内閣が発足した。10月18日、中国海軍及びロシア海軍の艦艇10隻が津軽海峡を横断した。

 通過前の14~17日には、日本海で合同軍事演習「海上連携2021」を実施していた。23日。中露海軍艦艇10隻が鹿児島県・大隅海峡を同時通過。日本列島を半周。テレビで放送されていなかったが、本当に起きたことであり、中国、ロシア軍の傍若無人な振る舞いが、大きな事件とならなければ良いがと渡田惣吉は心配した。

 10月28日、沖縄県沿岸などに今年8月に噴火した海底火山福徳岡ノ場の軽石が帯状で大量に漂流漂着し、漁業などに深刻な被害が発生。10月31日、第49回衆議院議員総選挙が執行された。任期満了日「10月21日」以降に総選挙が執行されるのは、現行の日本国憲法下では初めて。自由民主党は、公示前の276議席から減らし261議席を獲得した。「絶対安定多数」と位置付けられる議席数を単独で確保した。

公明党は32議席と増やし、与党で293議席となった。一方、立憲民主党は公示前の109議席からやや減らし、96議席に留まった。日本維新の会は公示前の11議席を大幅に超える41議席を得て、第3党に躍進した。国民民主党は11議席を獲得し、公示前の8議席から伸ばした。日本共産党は10議席で前回の12議席に届かなかった。

 れいわ新選組は比例で3議席を獲得し社会民主党は公示前と同じ1議席となった。また、与野党の幹部や重鎮が小選挙区やその救済の比例重複で多く敗れ、苦杯を喫する選挙戦となった。衆院選小選挙区神奈川13区では、自由民主党幹事長の甘利明が立憲民主党所属の太栄志に敗れた。11月1日、比例代表の南関東ブロックで当選した。小選挙区導入後で初の現職幹事長敗北となり甘利は辞意を表明した。

 同日、岸田首相は次期自由民主党幹事長に外務大臣の茂木敏充を起用する方針を固めた。また、万博担当相の若宮健嗣も小選挙区「東京5区」を落とし、比例復活した。一方で、立憲民主党は党副代表の辻元清美や党選挙対策委員長の平野博文が小選挙区及び比例で復活当選できず、落選した。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み