第18話 私の連休

文字数 1,003文字

不定休の私は偶然が重なって月に1回ほど連休ができる。
別にそれに歓喜するわけではない。
その分、どこかで5日連続で働いていたりする。
多くの人がそうなのだろうが、私は例えば「3日行って1日休んで2日働く」スタイルが合っている。だから、連休はたまにあればいい。

不定休というだけで、土日休みの人からは「別世界の人」みたいにみられて居たりする。
予定が合わせにくい人、生活のリズムが合わない人。
幸いにも私には友達が少ないからそれに悩んだりしたことはない。
むしろ、平日に休みがあって街を闊歩して歩けるのが嬉しい。
きっと、土日休みに拘る人は交友関係が広いのだろう。

昨日と今日、私は連休だった。
家は出たが、知り合いには会っていない。
休みだからと言って誰かを誘う事は9.5割ない。
昨日は資格の勉強をして、職場で防火管理者講習を受けろと言うから申し込みをしに消防署へ行って、天気が良かったから、そのまま自転車でぷらぷらして、自由が丘に辿り着き、ちょっとした買い出しをして帰った。夜にはジムに行って、その帰りにスタバに寄って最近になってマイブームの抹茶ティーラテ(オールミルク)を飲みながら、休みなのに仕事のメールの返信をしてしまった。そのまま、これまた最近ハマっている人がインスタライブを始めたから、それに耳を傾けながらブログを書いたりした。終盤になって初老の団体が入ってきて、席がなさそうで困っていたから、もうそろそろ切り上げようとしていた私は席を立ち、牛乳とバターを買って帰った。

今日は一日家に居た。また資格の勉強をした。
勉強だけど、自分が知りたい分野だからなんか楽しい。
だけど、集中力はいくら好きな分野でも私には没頭するのが難しく、
途中で別のやりたいことを好きなタイミングで挟みながら時計の針はグルグル回る。
ずっと気になっていた「花束みたいな恋をした」を鑑賞した。
冒頭のセリフから坂元裕二らしくてニヤニヤしてしまった。
いつもなら途中で眠くなってしまう2時間の映画も、今度は集中して観れた。
きっと、作品の力だろう。
そして今、私はこの文章を書いている。

私にはこんな生活が性に合っていて、
人と会っていて退屈な時間ができると精神的に疲れてしまう。
「この時間があったら〇〇ができるのに」と、思考が働いてしまう。
どれだけ無駄が嫌いなんだ自分。
無駄の中に価値を見つけられないのか、って思ったりするけど、
今のところ見つける事はできていない。
ワンクリックで応援できます。
(ログインが必要です)

登場人物紹介

登場人物はありません

ビューワー設定

文字サイズ
  • 特大
背景色
  • 生成り
  • 水色
フォント
  • 明朝
  • ゴシック
組み方向
  • 横組み
  • 縦組み