第１６話　引き続き独りの生活は続く

5年ぶりに恋人ができた。
その人は突然現れて、こんな拗らせた私とも話が合って、
共通の趣味があったり、家が近かったり、
私より背が高くて、少しマッチョで。
その上優しくて、こんなマイペースな私なのに
彼は想いを告げてくれた。

だけど、その想いを聞いた時から、
私は心は躍ってはなかった。
言葉に並べたらこんなに好条件なはずなのに、
私の心は躍ってなかった。

それでも、優しさや嗜好が似ていることが、
そんな私の気持ちをカバーしてくれるなんて思ったりした。

それから一ヶ月半、
私は結局独りになった。

私の心が躍らなかった理由。
申し訳ないが、顔がタイプではなかったことと、
男らしさが足りないと感じてしまったこと。

結局、顔かよ…私…。

これは少し前から気づいていたことなのだが、
今の時代、美しすぎるものばかりを日々目にしすぎているのである。
しかも、ジャニーズなんぞにハマってしまったから、
故にそれだけハードルが毎日上がり続けているのである。

今回学んだことは「妥協はしないこと」
これは、私が逆の立場でも相手に妥協はしてほしくないと思った。

またしばらく独りの日々が続きそうである。
だけど、それでいい。
たまに人と関わるくらいでいい。
そんな私も好きでいられる。