第10話 仕事も恋も悩み過ぎは禁物

文字数 831文字

昨日は各店の店長が集まるミーティングが行われた。
この前も記したが、私はとあるカフェで店長として働いている。

その日は各店の日々の営業に関してなんでもいいから悩みや相談ごとを持ち寄りみんなで話し合うことになっていた。

そこで、一人の店長が二番手の育成に関してどうやって進めていけばいいのか、仕事を振ってもそれを確認するまでの余裕がないがどうしているのか相談を持ち掛けた。

そこで他の店長達は自身の考えを述べていたのだが、
いざ自分はといえば、「ん?どうやってるっけ?」とまず思った。
というのも、この子は何時いつまでにここまでやらせて、とか
ここまでやってもらわなくちゃ困る!とか考えてないから。
都度その時の判断で仕事を振っていく。
そうしたら、その積み重ねで成長してくれていた、という感覚。
確認どうこうに関しては、本当に重要な部分に関しては確認をするけど、
あとは基本的に任せている。そもそも、全て隅から隅まで把握したいという気持ちがない。
そんなキャパシティーは誰もが持ってないと思っているから。
時には信頼も必要である。逐一確認作業をしていたら相手も少し重荷に感じてしまうだろう。

そんなこんなで、私が如何に感覚的な人間なのかを再確認した日となった。
こんな私でも今のところ何とか店長業務をこなすことができていて、上司も評価をくださっているから、悩みすぎは禁物である。

その日の帰りのロッカールームで最近気になっている人に遭遇する。
ロッカーまでの道のりで「会いたいと思うと会えないんだよね」なんて、どっかの歌詞にあるようなことを思っていたらまさか会えたから、私は独りで勝手に驚いてしまって頭の中の思考がフリーズしてしまい、「お疲れ様です」は言えたけど、それ以降気の利いた言葉が出てこず。
あぁ、折角の話せる機会を逃してしまったと猛省したのである。
感覚で生きているのに、なんでそこで感覚が降りてこないのよ…。
でも、今の私はあの人に恋をしていることは明らかで、本当は知りたいことが沢山ある。


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