第10話 台風襲来

文字数 1,270文字

 台風11号が接近中で戦々恐々としている九州北部地方です。
 (現在は風もなく晴れ間が覗いています)
 (嵐の前の静けさ……)

 ん? 桐乃、山口県民じゃないの? と思われたそこのあなた。いいところにお気づきで!
 そうなんです。山口県はちょっと特殊で、地理上では中国地方に分類されるのですが、こと天気予報に関しては九州北部に含まれるのです。
 なので、たとえば梅雨明け宣言の際には、
「山口県を含む九州北部地方の梅雨明け」
 というふうに発表されます。
 先に中国地方が梅雨明けしたとしても、九州北部が梅雨明けしていなければ、山口県はまだ梅雨真っ只中(ただなか)と見なされます。

 中国地方のはみだしっこ、九州地方のおまけ、それがわが山口県なのです。
 (ドヤァ)
 (ドヤるところと違う)

 そういったわけで、九州北部では、台風接近にともない線状降水帯の発生の恐れもあるという予報が出ています。
 台風だけでも手いっぱいなのに線状降水帯とかご遠慮願いますわー、という気持ちでいっぱいです。ひー。

 当初の予報よりは少し北寄りの進路に変わっているようですが、この東シナ海から日本海へと抜けてくるコースはかなりの被害が予想されるので今から震えています。

 というのも、あれは確か1991年の台風19号でしたか、当時わたしは小学生でしたが、猛烈な台風の被害を受けて電柱がバタバタと倒れて1週間以上停電したのを今でも覚えています。
 その非常事態のさなか、まさかの運動会が自家発電により決行されたのもよーく覚えています。
 なんで延期か中止にならんかったんや……。

 停電でお弁当も作れず(そもそもお店も停電していて生鮮食品は扱えない状態)、父親の職場の上司の奥さまがガスの炊飯器をお持ちで、わざわざお弁当をこしらえてくださった記憶があります。ありがたやー。

 今回の11号は、あの恐ろしい台風ほどの威力ではないかと思いますが、それでも注意するに越したことはありません。
 幸いにも、わたしは今日明日と連休で嵐のなか外出する必要がないのですごく助かりました。ほかの徒歩組のスタッフさんもたまたまみんなお休みで。
 もちろん、車組も危険ではありますけれど。
 場合によっては臨時休業になると思うので(そんな悪天候ではお客さんも見込めないですし)、今夜から明日にかけての状況次第です。

 もしもの停電に備えて、冷凍庫のアイスや冷蔵庫の生ものをなんとか今日のうちに消費したいところです。
 非常用ランタンと懐中電灯、モバイルバッテリー、非常食や飲みもの、猫のエサやトイレの砂も、しばらくは買い出しに行けなくても持ちこたえられる量は備蓄しているので、家さえ無事ならなんとかなりそうです。

 万が一に備えておいて、
「実際そんな大したことなかったわー」
「意外と平気だったね」
 とあとで笑い話になるなら(おん)の字です。
 近年、自然災害の恐ろしさはだれもが経験したり感じたりしているものですし。

 備えあれば(うれ)いなし。
 なんとか無事にやり過ごせることを願います。
 影響を受けそうな地域にお住まいのみなさまも、どうぞお気をつけて。
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