4つ目:起業してみた(その2)

文字数 1,239文字

2.会社が成功するには時間が掛かる

起業家はそれなりに優秀だ。
そして、薄給のサラリーマンは起業しない。
起業家はそれなりにカネを持っている。

私は前職が金融業界なので高収入の人がゴロゴロいる。
それでも、起業したい人がいて、私のところに相談にやってくる。
自分はもっと稼げて、収入が今よりも増えると思っているのだ。

例えば、コンサル業や不動産業で独立すると、新規で顧客やオーナーを獲得することが必要だ。
起業すると売上ゼロからスタートするから、起業前の給与水準を払えるだけの売上はない。
※起業前に顧客を獲得しているケースもあります。

細かいことをいうと、給与支払い時には社会保険料(健康保険、厚生年金)の個人負担・会社負担が30%あるから、130の売上がないと100の給与は払えない。
家賃、その他経費もある。だから、売上200~300に対して給与100くらいだ。

何が言いたいかというと、起業前の給与水準を確保するためには何年も掛かる。
売上ゼロからスタートすると10年以上かかるかもしれない。

会社が成功するためには、クライアントや消費者に認知される必要がある。

「バスクリン」という入浴剤は誰もが知っている。でも、新しい入浴剤は誰も知らない。
新しい入浴剤が「バスクリン」と同程度に認知されるためには時間が掛かる。
起業家がするのはこれと同じことだ。時間が掛かる。

いつまで待てるか?

起業家の時間は有限だ。
あまりに時間が掛かるのであれば、事業を停止するのも選択肢の一つだろう。
場合によっては、会社を清算して前職に戻った方が収入はいいかもしれない。

だから、タイムリミットを予め設定しておくのは重要なのだ。


3.まとめ

さて、ここまでツラツラと書いてきたわけだが、起業については以下のことが言える。

・優秀な人しか起業しない
・希望する収入を確保するには時間が掛かる

つまり、成功するためには運と時間が必要になる。
最初に書いたことだが、

【起業するときは辞め時を決めておかないといけない】

すなわち、「〇年間頑張ってダメなら辞めよう」と決めておいた方がいい。

売上・利益が伸びなくても会社を継続する人がいる。
損しない程度に利益が出ているからだが、これは効率的ではない。
別の事業を始めるか、元居た会社に戻った方が得策だと思う。

本話がこれから起業を考えている人に参考になるかどうかは分からない。
読んでいて気分を害した人がいるかもしれない。
でも、起業とはそういうものだ。

***

以上が「死ぬまでにやってみたかったこと」の4つ目「起業してみた」についてだ。評価はこちら。

--<評価>---------------
難易度:高(運と時間が必要)
メリット:自己満足
デメリット:疲れる
---------------------------

成功する人はいるし、失敗する人もいる。それが起業だ。
幸いにも、私は運が良かったので失敗しなかった。

興味ある人は起業してみてはどうだろうか?

その際には、ぜひ「辞め時」を設定してほしい。

それでは、検討を祈る!
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