1つ目:しまなみ海道を完走する(その1)

文字数 2,941文字

--<評価>---------------
難易度:中
メリット:自慢できる
デメリット:疲れる
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皆さんは「しまなみ海道」を知っているだろうか?

しまなみ海道とは尾道~今治の島々を巡る全長約70キロの道路のことだ。
自転車で通行できるのが特徴で、人気のサイクリングスポット。

しまなみ海道をサイクリングするために、わざわざ海外から来る人もいるくらい有名なサイクリングコースだ。
「サイクリストの聖地」とも呼ばれている。

しまなみ海道を完走すると、こんな良いことがある。

・「サイクリストの聖地を走った!」と知人に自慢できる
・しまなみ海道に行ったことがないサイクリストから憧れの目で見られる

ここでは、軽い気持ちで「しまなみ海道にサイクリングしに行くかー!」と尾道に行った私(オジサン)の経験談を書いてみようと思う。

――しまなみ海道は日帰りできるのだろうか?

私の他にも同じように考えているオジサンは日本中にいるだろう。
そんな疑問に答えていこうと思う。

専門的なことは一切書いていないので、興味がある人(しまなみ海道にチャレンジしようかなー?と思っているオジサン)だけ読んでほしい。

(1)素朴な疑問に答えよう!

まず、最初に断っておく。

この話は、しまなみ海道をたった一回完走した私が、しまなみ海道の達人かのように書いている。
ガチ勢の人が読んでいたら「そんなわけねーよ」というご意見もあるだろう。
私もガチ勢だったらそう思う。

ただ、この話の想定する読者は「しまなみ海道にチャレンジしようかなー?と思っているオジサン」だ。
ほぼ素人の私が書いているのだから、温かい目で読んでいただければ幸いだ。

ちなみに、私は初心者ではないものの、上級者でもない。
本格的に自転車を乗っていないけど、たまに乗るレベル。
要は、中途半端な自転車乗りだ。

さて、しまなみ海道のサイクリングは、自転車に乗る人にとっての目標である。

私はしまなみ海道に行く前、こう思っていた。

――行ってみたいけど……何となく不安。

具体的なQ&Aに落とし込んで説明しようと思う。本話では以下の5点を説明する。

1.どんな人がサイクリングに来ている?
2.自転車を持っていくべきか?
3.しまなみ海道を1日で完走できるか?
4.尾道、今治どちらスタートにするべきか?
5.東京から日帰りできるか?


これらの疑問について答えていこう。

【疑問1】
どんな人がサイクリングに来ている?

<回答>
国籍、老若男女問わず、いろんな人が来ている

<解説>
まず、私が行ったのが平日だったのも影響していると思うが、想像していたよりも日本人は少なかった。
つまり、サイクリングしている半数以上は外国人だった。
尾道から向島に向かうフェリーに乗った10人中、日本人は私を含めて2人だけ。日本人に見えるけど中国語や韓国語を話していたりするので、ひょっとすると外国人比率は70%~80%なのかもしれない。
子供連れでサイクリングするグループもいたし、高齢者もたくさんいた。スカートでママチャリに乗る女性もたくさんいた。
つまり、本格的にサイクリングに来ている人の数はそんなに多くない。
しまなみ海道の完走を目指してサイクリングを開始して、バテたら諦めてもそんなに目立たない。


【疑問2】
自転車を持っていく(輪行する)べきか?

<回答>
輪行する必要はない。

<解説>
尾道駅についてビックリしたのは、輪行している人が少ないことだ。つまり、ほとんどの人はレンタサイクルを利用している。

なぜレンタサイクルの利用者が多いのか?

これは外国人やレジャー目的の人が多いからだ。
外国人はわざわざ自転車を日本に持ち込まないし、ママチャリで周遊する人たちは輪講しない。

それに、しまなみ海道はレンタサイクルが充実している。
例えば、「しまなみレンタサイクル」は貸出・返却ターミナルが10カ所あるので便利だ。
https://shimanami-cycle.or.jp/rental/

私もレンタサイクルを利用した。
下の写真は今回の相棒だったGIANTのクロスバイクだ。
走行に支障はなかったものの、ずっと「ギーギー」と音がなっていた。
レンタルだからしかたない。





【疑問3】
しまなみ海道を1日で完走できるか?

<回答>
坂道を登れる人なら1日で完走できる。
坂道に自信のない人でも、電動アシスト自転車をレンタルすれば大丈夫。

<解説>
しまなみ海道は島をつなぐ橋を走るルートだ。写真のような橋を6つ超える。




橋の高さは50メートル前後。つまり、橋は高いところに掛かっているから、橋を渡るたびに高さ50メートルの山越えしないといけない。
さらに、大島にある「宮窪峠」は標高79mだ。これも山に数えると7つの山越えがある。

※高低差はこちらのサイトを参考にしました。
https://www.cyclonoie.com/start/

しまなみ海道(尾道~今治)は76キロ。
クロスバイクを平地で漕げば時速20~30キロ。つまり、高低差がなければ3時間あれば完走できる距離だ。

でも、しまなみ海道は6つの橋と1つの峠がある。
そして、海岸や橋を走るため風がある。
風は今治→尾道の方向に吹いていて、尾道から今治に進むとほぼ全行程で向かい風に立ち向かわないといけない。
高低差と向かい風が予想以上に体力を奪っていく。

坂道を上れる人は今治まで辿り着けるだろう。初心者は難しいかもしれない。
なので、全くの初心者は電動アシスト自転車を借りた方がいいと思う。

【疑問4】
尾道、今治どちらスタートにするべきか?

<回答>
今治スタートの方がよさそう

<解説>
風は今治→尾道の方向に吹いているから、尾道からスタートすると常に向かい風の中走らないといけない。
また、尾道から今治を目指す場合、最後の大島に延々と続く上り坂(宮窪峠)がある。さらに、来島海峡大橋は上り坂で向かい風がキツイため、かなり体力を削られる。
つまり、今治→尾道の方向は追い風の中で進むことができて、宮窪峠と来島海峡大橋を体力のあるうちに越えることができる。
今治スタートの方がよさそうだ。


【疑問5】
東京から日帰りできるか?

<回答>
片道だけなら東京から往復できる。

<解説>
東京から始発の新幹線に乗ると10時7分に尾道に到着する。
私は10時30分に尾道を出発して、何度か休憩したり道を間違ったりしながら今治駅に16時に着いた。所要時間は5時間30分、1時間くらい休憩やコースアウトでロスしているから、自転車に乗っていたのは4時間30分。上級者でない私でも4~5時間で完走できた。
今治駅から福山駅行きの高速バス「しまなみライナー」がある。時間は1時間30分、料金は2,800円。

http://www.setouchibus.co.jp/highway/fukuyama.html

福山に到着するのが18時、新幹線に乗れば東京に帰れる。
だから、片道だけなら東京から往復できる。

ただ、これはしまなみ海道を完走することだけを目的にした時間設定だ。
体力的にきついのであまり楽しくない。
せっかくなので、一泊して観光することをお勧めする。

<その2につづく>

【後書き】
少し長くなったので、サイクリングの内容は次話に書きます。
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