第3話 暗礁上の詠唱(1番)×雑談

文字数 1,164文字

それでは聞いてください。

1番はメロディ、2番はアネモネが歌います。

解説はウサギと兄ちゃんです。

2番では僕も歌い手として参加します。
(兄ちゃん緊張しているみたい)

(がんばれー)

困ったことが起きないよう

いつもお祈りしていたのに

暗礁に乗り上げてしまった

私のトラブルボート

あの日からパーソナルグリッドは

磁北を見失い 詰んでいる

耳鳴りのようにまとりつく

セイレーンのアリア

今こそ魔を断ち切る詠唱を 私の名を呼んで?

あの日あなたが受けた傷は

影に忍び込み 足首を掴んだ


セイレーンよ 降りかかった呪いを

差出人へ送り返して

ジャイロはもう迷わない 今こそ船出の時

北極星(ポラリス)の祝福をあなたに

1番は性被害(痴漢)にあった中学生女子の歌だったね。


……当時のことを、被害者の美羽ちゃんに聞いてみたらね。

加害者の男は大きな鞄でカモフラージュして、スカートの中に手を入れてきたらしい。

美羽ちゃんはとにかくびっくりして、怖くて動けなくなったんだって。


ショックだし悔しいし恥ずかしいし、誰にも言えずに文字通り泣き寝入りしたって言っていた。

周りに打ち明けたら、もしかしたら「油断し過ぎ」「自分で少しは気をつけないと」「声を上げればよかったのに」とか言われる可能性あるよね。男女問わず。


そういうの「セカハラ」って言うんだって。

セカハラ?
「セカンドハラスメント」のこと。2次災害。


ハラスメントを受けた人が、被害について誰かに相談したことによって起きる「次なるハラスメント」のこと。

被害を軽視されたり、好奇の目で見られたり、バッシングをされたり。

はぁ~いろんなハラスメントがあるね。
「ハラスメントハラスメント(ハラハラ)」「新型ハラスメント」とかもあるよ。


新型ハラスメントって、上司がやる気のある部下に「そんなに頑張んないでいいから」とモチベを削ることみたい。

性被害といえば……騙されてAV出演や風俗を強要されるっていうのもあるよね。
2022年5月13日に「AV出演被害防止・救済法案」がまとめられたね。

賛否両論で沸騰しているから取り上げないけど。

ウサギが最近読んだ記事でヘビーだったのが、毒親に虐待されて育った人、知的ボーダー、発達障害の人などの体験談。(要約)


「AVや風俗で、初めて他人から誉められてお金も稼げた。ファンもできて喜んでもらえている、とても嬉しい」


「福祉につながっても誉めてもらえないしお金にならない、普通の仕事は失敗するし」

そういう体験談がごろごろあるらしい。


それから、特別支援学校の周辺を風俗スカウトマンが出没しているっていう話は本当?

本当みたいよ。


こちらから見ると搾取地獄でも、本人たちからするとやっと見つけた”居場所”なのかな。人は居場所を求め続けるから。

幸不幸は主観だから角度で見え方変わるね。

お通夜のような雰囲気のまま、2番に続きます。
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登場人物紹介

お馴染みのウサギ


作者のお友達

『ホラーSFコメディ?反ワクチン派の生き残った世界』『真砂タウンガイド』出演

作者の”ふきのとう”

「ふきさん」と呼ばれたり、「黒猫さん」と呼ばれたり。


日本では古来より、黒猫は魔除けや厄除けをしてくれると言われておってな。縁起物なんじゃ。

言わずと知れた悪魔の兄ちゃん


『ホラーSFコメディ?』では後半好き勝手やり出しました

沼坊主の海ちゃん


徳川の埋蔵金を保有する資産家

困った時は海ちゃん頼み

歌い手のメロディちゃん


『真砂タウンガイド』出演のAIチャットボット

正式名称は「ナラティブ・リーディング・メロディ」

歌い手のアネモネちゃん


メロディのお友達

正式名称は「アーキタイプ・アニマアニムス・アネモネ」

フクロウ博士

ドラゴン師匠

九尾の狐先生


そういえば、2022年3月に九尾の狐を封じ込めたといわれる那須の殺生石が、真っ二つに割れましたね。

鬼ヶ島くん(通称:鬼ちゃん)


兄ちゃんのお友達

乙姫ちゃん


ちょっとオバちゃんテイスト

篠田 柊也くん


嫌われ上等! 気になったら追求しまくる無駄イケメン。

(作者はオタク男やフツメン、ブサメンには寛容だが、イケメンには負荷をかける癖があってだな)

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