第9話 環境と進化

文字数 735文字

 ただ、これはアフリカのみの問題ではないのだが、今世界は6度目の大量絶滅貴を迎えている。人間の経済活動が自然界を搾取し過ぎた為に多くの生命が絶滅した。ライオンすらも数千頭いるかいないかの状態だ。プラスティックごみは海上に浮遊し、海に棲む生態系の生存を脅かす。プラスティックは消化出来ない。胃袋に溜まれば栄養失調で死んでいくのが自然の性だ。
 更にマイクロプラスティックは人体にも入り込んでいる。ナノサイズのプラスティックが細胞にどのような影響を与えるかは研究途上だが、おそらく宜しくない結果だろう。もっとサイズが大きなものが人体に入り込めば血栓を起こす可能性も否定出来ない。
 動物にとっては明らかに有害な代物なのに人体に良い訳がない。海にもならず陸でも動物の生態系世界は縮小している。捕食者の頂点に立つ人間が増えれば、その分他の動物にしわ寄せが来るのが当然の理なのだ。結果、動物の世界は縮小している。
 南極大陸は縮小こそしているものの生態系はある程度保たれている。但し、氷の中に凍結されている細菌がどんなものか解らない。もしかしたら人類に有害な生物がいる可能性も否定出来ない。更には南極には地底に巨大な湖があり、独自の生態系が存在している可能性がある。将来、湖が解放されたら既存の生態系と共存出来るのか不安視せざる得ない。進化とは優れた種を指すのではない。環境に適応出来た種族が世界を支配出来るのだ。
 人類が生態系の頂点に立てたのは世界各地に存在し、群れで捕食することで生活を成り立たせてきた。寒いところがあれば移動し、温暖な地を求めた。あるいは寒い環境下でも生きる術を身に付けたからだ。古来のエスキモー、アイヌ民族などが良い例だ。そうやって多様性を築いてきたのが人類だ。
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