第7話 オセアニアの危機

文字数 717文字

 オーストラリア。一国が丸々大陸であり、膨大な資源を保有し、英連邦の一員でもある。ちなみに元首は英国女王である。普段は代理として貴族である提督が代表を務めている。生活水準も非常に高く先進国では人口こそ少ないながらも「開かれたインド洋」に深く関わっている。米国とファイブ・アイズを構成していることも有名である。しかし、この国にも安全保障上で中華の攻勢が入っている。
 中華が政治資金を政治家達に提供し、土地を買って地下水を本国に運んでしまうことが大層問題になっている。軍の長官がわざわざ警告を発する程事態は深刻なのだろう。
 隣国のニュージーランドも似た様相でこちらは市民が中華に対し、デモ活動を行う事態にまで発展している。
 オセアニアや太平洋に対する中華の浸透振りはただ事ではない。島国は中華の援助によって栄えている。しかも主に政府が、だ
 元々、これらの国々は親日的だった。というのも第二次世界大戦前、委任統治領となっていて、その際に鉄道などインフラを整えたのが好感を持たれた様子だ。昔の人達は日本語も達者だったそうだ。
 だが、近年はチャイナ・マネーが流れており、親日国から親中国に変わる場合もある様子だ。これは地政学的な問題である。ミクロネシアなどを抑えることは自然として米国のアジア進軍を阻む要因となるからだ。特に米国にとって滑空路を抑えられると痛い。軍用機が飛ばせなくなるからだ。
 それ以上にチャイナ・マネーは権力者を抑えるのが上手い。わが国は援助金を国民の生活向上の為に使うが、中華はそれと同時に権力者への賄賂も忘れない。こうして趨勢は中華に上向きつつあるのが現状だ。但し、オーストラリアとニュージーランドは黙っていないだろうが。
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