3.プランドゥーシー。

文字数 990文字


3.プランドゥーシー。

「喰い終わったか?」
「うん! おなかいっぱい! ありがとうっ!」
「歯ぁ磨くか?」
「…えっと… 磨いたほうがいい…?」
「昼飯の後いつも磨いてなかったか?」
「…磨く時もあるよ? …今日のは、油っこくなかったし、お茶も飲んだし…」
「あ~なるほど。」
優はむしろ眠りたそうだ。
ゆらゆら揺れている。
昼休みはあと二時間半。
ミロウシや広明なら。
…自分の股間は後回しにして、眠らせて、やるんだろうけど…!
フランツは。
手を伸ばして…
抱きしめた。
「うふん。」
いつもフランツが抱きしめたり触ったりすると優はくすくすと笑いはじめる。
誰にでもそうなのかと聞いたらフランツにだけ。
なぜか笑いたくなるのだと言う。
くすくす。くふくふ…。
嬉しい。
それはたぶん、優を抱きしめた時のフランツの。嬉しい…気持ちが。
宝物を、…やっと!
この手につかめた嬉しさ…!
「…うふん?」
この気持ちが伝わっているのなら…!
フランツはそっと抱きしめる腕の位置を動かして唇のはしに軽くキスをする。
「うふん?」
優は子どものように嬉しそうににこにこしている。
キスする。
「くくくっ」
なにがおかしいのか。鳩のように笑う。
キスする。
「うふふ… フランツ、変なの!」
「変か?」
「おっかしいよぅ…」
笑う唇に深くくちづける。笑顔のまま吐息があふれる。
「ぅくく!」
歯をなぞる。舌を…
「ぁははっ」
絡ませると… 笑う。笑う…。
熱い。



「…キノコがにょっきり。」
何分もたってからようやく唇を離してフランツがそう言うと、優は笑いころげた。
「スグルくんの洞窟に入りたいでーす!」
「やだそれwwwww」
「…疲れてるなら、手ぇ貸してくれるだけでもいいけど…?」
「え~? ………ううん…?」
優はぺたんと仮眠ベッドに倒れ伏し、みずからさっさと下半身をずるりとひん剥いた。
「へいき~。フランツの細いし、時間も短いし~!」
「…またそういうことをこの半分ユーヴェリーさんは、さくっと平気で言いますよと…」
「えっ? …なにか、まずかった…?」
「まずくない、まずくない…。スグルくんの負担になってないなら、それでい~や ♪」
「…???」
「でもおれそっちじゃなくて~」
「?」
「前向いてくんない?」
「え… うん。いいけど…?」
すなお~に! うえむいて!
…脚を開くな~っっっっ!

(赤面。あんど、内心絶叫…)。

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