第175話 優しさに必要な強さ Cパート

文字数 7,474文字


「ええっと?」
 何も後ろめたい話もしていないをしていないはずなのに、どうにも蒼ちゃんが何かを言いたそうだ。
「さっきの電話口での喋り方。ひょっとしなくてもブラウスの人だよね。破れたブラウス、私が直すって言った?」
「いや言ってないよ? 大体それだって、昨日何かの折に言えば良いって蒼ちゃん言っていたよね?」
 そもそも私の学校がどうなるのかを心配してくれていたのだから、お父さんと合わせて優希君と彩風さんの話をしただけだ。もちろん“だけ”って言っても私の中の気がかりであるとか、不安であった大半は解決したのだから、ものすごく力にも励みにもなった。
「良い? 愛ちゃん。次ブラウスの人と連絡したら、ブラウスは私が直すって伝える事。分かった?」
 なのに、朱先輩に対して笑顔を飛ばしてしまうような話題なんてしたくない。返事をしたくなかった私が困っていた所に、今度は優希君から電話がかかって来る。と同時に、蒼ちゃんの携帯にもメッセージが入って来たみたいだから、これ幸いとばかりに私は電話に飛びつく。
『どうしたの? 優希君』
「……本当に愛ちゃんは……」
 ……なんか蒼ちゃんの呆れ声が聞こえて来たけれど。
『どうしたって言うか、優珠の機嫌が悪くて……それに、昨日最後に貰ったメッセージの話もしたくて』
 今朝私にはお礼のメッセージをくれていたのに、その日の夜には妹さんの機嫌が悪くて連絡って、いやまあすごく嬉しいんだけれど、また優珠希ちゃんと言い合いになる気がする。
『それで優珠希ちゃんの不機嫌な理由って分かっては――』
『僕の返事自体は遅くなったけど、誰にも渡したくないくらい愛美さんが大好き――』
 ……かぶった言葉の中に、私が大好きって聞こえた気がするんだけれど、妹さんの機嫌をどうこうするって話じゃなかったのか。
『……先週に続いて今週も雪野さんと昼休みに一緒にいるのが、どうしても納得いかないみたいで明日直接雪野さんに殴り込みに行くって聞かないんだ』
 あ。私への大好きをごまかした。せっかく優希君からの言葉を聞きたかったのに。
『直接殴り込みって……優珠希ちゃんっていつもは保健室かどっかで御国さんとお昼しているんだよね。それに雪野さんに触れるとかもしてはいないんだよね』
 ただそれ以上に、優珠希ちゃんの中で雪野さんに対する不満が溜まっているみたいだ。
『もちろん僕からは触れてないけど、どうしても雪野さんも人恋しいみたいで……全く触れてないって事は無いけど、前みたいに愛美さんを傷つけるような触れ方は絶対してないから。腕とか袖とかカッターとかを摘ままれたり、掴まれたり……それ以上は絶対にないから!』
 ……本当ならたくさん文句も言いたいし、雪野さんに対する嫉妬もいよいよな所までは来ているけれど、彩風さんをはじめとした、二年の雰囲気は雪野さんと一緒した私でも肌で感じてしまった。その上、私が休んでからも勝手な噂のせいでますます居づらくなってしまっているのは想像にも難しくない。
 だからこのどうにもならない程の嫉妬心も、近い内に雪野さんに一人の“女”としてぶつけようと決めて、とにかく今は雪野さんの心を守るようにと無理やり納得させる。優希君が私への“好き”をたくさん見せてくれていなかったら、納得させられなかった嫉妬心だ。
『優希君。私の気持ちが優希君にちゃんと伝わっていないみたいだから、雪野さんの件が片付いたらゆっくりお話ししようね』
『……分かった。その時は僕の気持ちをもっと愛美さんにぶつけるようにするから。ただ、佳奈ちゃんも優珠と一緒に僕と雪野さんが一緒にいるのを見てるみたいで、印象が良くないんだ。だから彼女である愛美さんに頼むのは明らかに矛盾した話なんだけど、女の人は愛美さんに任せるってお願いしたいから、佳奈ちゃんも何とか説得して欲しい』
 ……かと思ったら驚いた事に、私が雪野さんに向ける嫉妬、他の女の子と優希君の仲を説得するこの気持ちを、少しは理解してくれているような優希君の言い回し。しかも私たち二人だけの約束まで持ち出されたら、さすがに同じ轍は二度踏めない。
『……私、何とか水曜日から学校に行けるようにするから、何とか明日一日だけ我慢してもらえないかな』
 私の感情を抜きにしても今、やっと雪野さんと言う人間の扱い方が分かりそうなこの時にトラブルを起こされると、本当に致命的になりかねない。そうなってしまえば今度こそ教頭の課題達成と雪野さんを取り巻く二年の問題の解決が出来なくなる。結局、なんだかんだ言って私にゆっくり休んでいる余裕なんて無い気がする。
『?! もしそうなら優珠もすごく喜ぶよ!』
 喜んでくれるのは嬉しいけれど、明日一日は病院に行かないといけないのだから、
『だから何とか明日一日だけ、お兄ちゃんとして「っ?!」優珠希ちゃんを説得してくれないかな? 本当は優希君との約束通り私が直接お話をした方が良いんだろうけれど、今日蒼ちゃんが泊まりに来てくれているから、今日は蒼ちゃんとゆっくりお話がしたいの』
 女の子としては私が約束を果たさないといけないのだから、後はお兄ちゃんとして優珠希ちゃんを説得してもらう他ないのだ。
『分かった。僕が責任を持って説得するけど、水曜日。愛美さんと一緒に登校したい』
 だから私としては先に何とか優珠希ちゃんを何とかして欲しかったのだけれど、
『うん。じゃあ水曜日の朝、楽しみにしているから、優珠希ちゃんと御国さんをよろしくね』
 明日一日は優希君に頑張ってもらうのだから、私だって優希君のお願いを聞いて水曜日は直接私が説得に当たる事にする。
 ただそんな理屈を抜きにしても、優希君と登校するのが楽しみには決まっていた。
『じゃあ長電話してて優珠に気付かれてもアレだから、もう切るよ』
『うん。今日も電話ありがとう……意気地なしの優希君』
『え?! あ! ちょっと愛美さ――』
 なのに、私への“好き”を誤魔化したキリ、最後まで続きを口にしてくれなかった優希君に、面倒臭い私を見せておく。

「愛ちゃん? さっきに続いて今の電話は何? 毎回空木君にあんな言い方してるの?」
「――?!」
 って蒼ちゃんはメッセージを打っていたんじゃなかったのか。なのに機嫌が悪いどころか、こめかみに青筋でも立っていそうな程ご機嫌がまっすぐに立っている蒼ちゃん。
「ち、違うって! 優希君が私への気持ちを途中まで言ってくれたのに、それを誤魔化したっきり話を変えてしまったんだって」
 大好きな人から言ってもらえる気持ちなら何回だって聞きたいのに。
「誤魔化したって、話の途中で雪野さんとか聞こえたけど大事な話をしてたんじゃないの? それに昨日空木君と気持ちを確かめ合ったところなんじゃないの?」
 確かにそうだけれど……でも言いかけてくれたんなら最後まで言ってくれるだけで良いのに。
「最近空木君に甘えすぎじゃないの? いい加減にしないともう一回空木君にも注意するよ?」
「分かったって。後で優希君にはもう一回メッセージ送るから」
 朱先輩は私にもっとワガママになったら良いって言ってくれているのに。
「私は二人が喧嘩したり、すれ違って欲しくないから言ってるんだからね」
 私が心の中で零した不満を分かっているかのように言葉を重ねてくる蒼ちゃん。思えば時々優希君にも注意していたっけ。
「うん。ごめん。ちゃんと連絡し直すから」
 だったら私から改めて“大好き”を伝えても良いのかもしれない。

 宛先:優希君
 題名:さっきはごめんね
 本文:優希君を本気で意気地なしとか思ってないから。いつも通り優しくて
    かっこ良い優希君だよ。

 だったらとすぐその場でメッセージを送ってしまう。
「ごめんね。恋愛上級者の愛ちゃんにこんな事まで口出して。でも昨日の話の続きじゃないけど愛ちゃんには好きな人と幸せになってもらいたいし、本当に愛ちゃんの辛い涙なんて見たくないから……」
「大丈夫。ちゃんと伝わっているから。明日おばさんに蒼ちゃんの気持ちを分かって貰うんだから、そんな顔しないでよ」
 力なく眉を下げる蒼ちゃん。私が優希君との付き合いを迷っている間に、朱先輩が教えてくれた通りの展開になっている。
 今の蒼ちゃんを見ていると、蒼ちゃんや友達に遠慮して私が幸せを選ばなかったら、どれだけの自責を蒼ちゃんに押し付けてしまっていたのか分からない。
(47話)
「それに恋愛に関しても、男の人に関しても優希君しか知らないのだから、また気になる事があったら教えてよ」
 その蒼ちゃんは、私がしんどい時、苦しい時に朱先輩とは違う形で、私に大きな力をくれたのだからやっぱり無碍にはしたくない。
 色々考えて人恋しくなった私はそのまま蒼ちゃんに抱きつく。
「私より上手くやってる愛ちゃんに教えられる話なんて無いけど、二人が喧嘩したりすれ違いそうだなって感じたら口出すと思う」
 それだけでも十分だ。
「ありがとう蒼ちゃん」

 話がやっと一息ついたから、明日は病院で良い返事を貰おうと昨日に引き続き蒼ちゃんと一緒に寝ようとしたところで、
「……」
 そんなに仲が良い訳でも無いからこそ、非常識とも言える時間に倉本君からの着信が入る。
 普段なら優希君以外の男の人から取る事は無い時間帯の電話。でも、私の方にもどうしても倉本君に聞いておかないといけない話があるのだ。
「ごめん蒼ちゃん。倉本君からなんだけれど、どうしても言いたい事と聞きたい事があるから

聞いていて欲しい」
 だから親友である蒼ちゃんには証人になって欲しい。
「分かった」
 私の気持ちの変化を感じ取ってくれたのか、異論を挟むことなく首を縦に振ってくれる。
『待たせてごめん。こんな時間にどうしたの?』
『どうしたもこうしたも、どうして昨日から電話に出てくれないんだ。まさかこれも空木からの差し金か?』
 こんな遅い時間にもかかわらず、せっかく電話を取ったのに、開口一番不機嫌さを出してくる倉本君。
『‘私が電話を取らないとか、優希君の差し金’とか、人のせいにばっかりしているけれど、週末彩風さんとの話はどうなったの?』
 連絡を取るのは私じゃなくて、今日休んでいる彩風さんにじゃないのか。本当にさっき朱先輩から二人が結論を出すまでは諦めずにいつもの私で良いって言ってくれたんだから、遠慮なく私の気持ちをぶつけることが出来るのだ。
『その話し合いが駄目だったら協力してくれるって言っただろ』
 確かに言ったし約束もしたけれど、その後で色んな人から倉本君と二人きりになる必要は無いって言ってもらっている。
 しかも中条さんから、私が一度たりとも求めた事が無い、私の抱き心地だとか失礼極まりない、最低の話だけで本来しないといけなかった話は、全く出来ていなかったとも聞いている。
『確かに‘話し合いが駄目だったら協力する’って優希君「ッチ」が言ってたけれど、話し合いなんてしていないんでしょ。なのに何ですぐに分かる嘘をつくの? 嘘つく人の何を信じるの?』
 私の話ばっかりして、肝心の話はせずに彩風さんを涙させて。挙句彩風さんも都合をつけてくれた週末の話し合いの日にまで私に電話して来て。そんなのでする話し合いって何なのか。倉本君の中に会長として雪野さんを何とかする気があるのか。
『何で俺が嘘つくんだよ。霧華なんて泣いてるだけで俺の話なんて何も聞かないから困ってたんだよ。そのせいで今回のゴタゴタが片付いたら、雪野交代の補欠選挙をするって、今日ハッキリ言われたんだぞ! 霧華はホントに役員の自覚があるのか?』
『‘泣いているだけって……倉本君が嘘をつく以前の話で’涙していた彩風さんはどうしたの? 優しくしてくれていないの? それも前私と約束したよね』
 中条さんから聞いていた話と次々と符合して行く。
『優しくって……俺の方が優しくして欲しくて岡本さんに電話したくらいなんだぞ!』
 倉本君との為に時間を用意した彩風さんに、私の話ばっかりして涙させて。その上、涙している彩風さんを放って私に電話して来て。
 あの時優希君が電源を切ってくれていなかったら、大変な事になっていたんじゃないのか。
『‘俺の方が優しくして欲しい’って……私、彩風さんには何回も優しくしてって言って来たよね? これで三回目って言って約束もしたよね?! なのに何で私のお願いは聞いてくれないの? 学校での交渉も二人でするんだからお互い納得いくまでしっかりと話をしないといけなかったんじゃないの? しかもなんでそれを後輩の、しかも女の子のせいにするの? 言っとくけれどこれで四回目だから、私が納得するまで倉本君とは口利かないから』
 これで私が好きって言うんだから、意味が分からない。
『もう話す事ないんなら電話切るね――』
『――ちょっと待ってくれって。好きでもない女と一緒にいたって楽しくないし、好きな女が他の男と楽しそうにしてるのかと思ったら集中なんて出来るわけないだろ。だから俺は岡本さんの声が聞きたくて電話したんだ。正直に答えてくれ! 昨日、空木と一緒にいたのか?』
 好きな女とか男とか一体何の話をしているのか。もう初めから今日の交渉の話をする気は無かったって事じゃないのか。
 しかも雪野さん残留の話を、あの頭の切れすぎるくらいの教頭とするんだから楽しい訳が無い。私なんてもう一対一の交渉は二度としたくないくらい、ハメられ、乗せられ、気が付けばペースを握られ、あり得ないくらい困難な課題まで受けさせられたって言うのに。いくら倉本君の交渉力が尊敬できるレベルだとしても、倉本君の認識は甘いんじゃないのか。
 しかも好きでもない女って……それって彩風さんを異性として全く意識していないって事じゃないのか。もう何て言って良いのかすら分からない。
『‘好きでもない女とか……好きな女が他の男とか……’雪野さんの話に何の関係も無いじゃない! その上で私が……優希君と……何……したって……――』
『――やっぱり空木と――』
 彩風さんの気持ちが完全に駄目だと理解してしまった瞬間もう駄目だった。
「愛ちゃんよく頑張ったね。ここからは私が代わるね」

『私、防ですけど、大好きな女の子である愛ちゃんを泣かせてどう言うつもりですか! しかもさっきから聞いてたら彩ちゃんも泣かせた上、女の子にばかり責任を押し付けて。何で女の子ばっかり泣かせて平気なんですか!』
 目に浮かんだ涙を何とか零さない様にって上を向いている間に、かなりの剣幕で倉本君に食って掛かってくれている。
『こんな時間に女の子に平気で電話してくる会長さんの方がよっぽど失礼です! それに好きだって言う女の子を泣かせるような会長さんにはとてもじゃないですけど、私の大切な親友は任せられませんから!』
 しかも電話口で、倉本君に文句を言ってくれた蒼ちゃん。
『っ!』
 だけれど、蒼ちゃんの腕がかすかに震えているのが目に入る。だから私の代わりをしてくれている蒼ちゃんの腕を、感謝の気持ちも込めてそっと握る。
『……。それを愛ちゃんが困ってるんです! 女の子の約束も守れないって、恥ずかしくないんですか? ホントにカッコ悪いですよ!』
 私が腕を掴んだ事により、言葉の震えを無くして私の代わりに、言葉を紡いでくれる蒼ちゃん。これも以前の蒼ちゃんなら考えられなかった行動だ。
『愛ちゃんにはもう空木君がいるんですから、愛ちゃんとの約束も守ってくれない会長さんは諦めて下さい!』
 何を言っているのかは分からないけれど、私に対する気持ちを蒼ちゃんにぶちまけているのかもしれない。
『‘不自由しないくらいのお金って……’愛ちゃんを見くびらないで下さい! どこまで女の子に対して失礼なんですか! もう愛ちゃんとは会わないで下さい! ハッキリ言って私も愛ちゃんも不愉快です!』
 その上で“どんな事をしてでも”を実践しているっぽい倉本君。だけれど、私は理解をするだけで、間違っても靡かれるとかそう言う気持ちはない。どころか不愉快になるだけだ。
 だけれど、倉本君が蒼ちゃんに何を言っているのか分からないけれど、途中から下唇を噛む蒼ちゃん。
『嫌です! 愛ちゃんには代わりません! その代わり空木君には今日の電話はちゃんと言っておきますから』
 ただ、蒼ちゃんの腕を掴むために近くに寄ったからなのか、何を言っているのかまでは分からなかったけれど、私に代わる要望でも口にしたのか、倉本君が蒼ちゃんに怒鳴った声だけは聞こえた。だったらもう良い。倉本君の声なんて聞きたくない。
『勝手にしてください。その代わりもう愛ちゃんに連絡してこないで下さい!』
「もう良いよ蒼ちゃん。電話切ろ?」
 私の友達にも親友にも平気で声を荒げることが出来る倉本君。私はどうしても怖いと感じてしまうのだ。蒼ちゃんだって男の人から怒鳴られたり。大声出されたりしたら怖いはずなのだ。
『じゃあもう遅いので切りますね』
 最後に倉本君の怒鳴るような声が聞こえたけれど、私の気持ちを分かってくれたのか、しかも私以外の理由で通話を終えてくれた蒼ちゃん。
「ごめんね蒼ちゃん。私が涙してしまったばかりに……」
 私は恐怖からなのか、震える蒼ちゃんの手から携帯を抜き取って電源を落としてから、少しでも蒼ちゃんの恐怖心を私が肩代わりしたくて抱きつく。
「ううん。電話口だったからって言うのも助けて大丈夫だよ。これが目の前にいたら怖かったけどね。でも、会長さんの素顔が分かって良かった。彩ちゃんには悪いけど、あの人は愛ちゃんにも私にも合わないよ」
 本当に。だから今日単独で話をしに行った可愛い後輩が心配でもあるのだ。
「うん。私も全く一緒だから。怖い思いをさせてごめんね」
 だから今日はこのまま蒼ちゃんと抱き合って寝る事にする。

―――――――――――――――――次回予告―――――――――――――――――
       家出を解決中に動き続ける学校内での人間関係
  それに合わせるように、今まで見えていなかった人の一面が見えて来て

  一方翌日になり、病院への付き添いと言う名目で、再び家出の交渉に
        その最中に聞かされる母としての再びの想い

      そして劇的に変わった我が子について行けない母親と
        どうしても自分を分かって欲しい親友の想い
               その行方は……

           「お母さん……ありがとうっ」

            第176話 信頼の積み木 8
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