第173話 本人の意思と一時保護 Bパート

文字数 7,630文字


 翌朝いつものように癖づいた体によっていつもと同じ時間に目が覚める。
「……」
 眠っている間に捲れ上がっていた蒼ちゃんの袖を元に戻して。
 私は蒼ちゃんを起こさない様に布団から抜け出て、部屋着を持って脱衣所の方へと場所を移す。

 一通りの身だしなみを整えて今日は月曜日でお父さんも出勤の日だからなのか、早くに起きていたお父さんに対してリビングで朝の挨拶を交わす。
「結局あれから電話はしたの?」
 それから一番気になっていた昨日の話を続きを聞く。
「ああ。向こうの親御さんには伝えておいた。その上で蒼依さんだったかを午後迎えに来るそうだ。愛美の方はどうだ? 昨日は遅くまで起きてたみたいだけど、落ち着いて話は出来たか?」
「うん。話は出来たけれど蒼ちゃんは今の学校を卒業したいって言っているのに、蒼ちゃんの家が学校を辞めさせる、元々の希望だった料理学校に行かせるって口論になったって」
 つまり今日おばさん達が来てくれても、蒼ちゃんの気持ちを受け止めてくれないと蒼ちゃんは家に帰らないと思うし、何より蒼ちゃんが頼ってくれた私が納得しない。
「……そうか。いくら子供とは言っても、自分の考えはあるんだから、意見や気持ちはちゃんと聞かないと駄目だな」
 私のお父さんも昨日からこっち、私の意見と言うか言葉に対して妙に物分かりが良い。
「……違うのよ。昨日の話を聞いてから愛美が家出するのを考えてビクビクしてるのよ」
 その話は昨夜解決したんじゃないのか。そもそも私だったら家出なんてしないで、お父さん自体を家に入れないか、私自身が部屋に閉じこもったまま出て来ないと思う。
「ちょっと母さん」
「何を情けない声を出してるんですか。今回みたいな事が無いように、愛美にはお父さんの情けない部分もしっかり見てもらいますからね」
 この家でお父さんが弱い理由の一端を垣間見た気がする。
「それと向こうからは母親が来るそうだから、当然お母さんが話をするわね。ですからお父さんは今週も頑張ってくださいね。ちなみに明日も愛美の病院がありますから、今週も車は空けといてくださいね」
 まあ、私としてもお父さんには悪いなって思うけれど、諸々の都合でお母さんの方が助かるのは本音だったりする。
「……じゃあな愛美。父さん行って来るけど、何かあったら父さんにも連絡くれな」
 加減を知らないお母さんの言葉に、両肩を落として出勤して行く。

 いつもなら蒼ちゃんがいるからって早くに起きて来るくせに、今日に限ってはまだ起きていない慶。私も蒼ちゃんの身体を見る訳にはいかないから、一人先にご飯を食べてしまおうかと迷っていた所に、既に制服に着替えた上普段は絶対しない髪の毛のセットまで終えた慶の姿が。
「ひょっとしてまだ蒼依さん起きてきてない?」
 何を気合入れているのかは分かるけれど、朝の挨拶ですらロクにしない慶なんかに、蒼ちゃんの寝起きなんて見せるか。
「人の事は良いから、準備を終えたんならさっさとご飯食べなさいな。お父さんはもう行ったわよ」
「んだよ。何で蒼依さん来てくれてんのに話すら出来ないワケ?」
「そんな事言ったって、今回は遊びに来て泊まった訳じゃ無いんだから仕方ないじゃない」
 それに今の蒼ちゃんを、いくら弟とは言っても昨日蒼ちゃんが怖がっていたんだから、男と二人きりに出来る訳が無い。
「そしたら蒼ちゃんの様子を見に、一旦部屋に戻るから」
 私の頭の中で、慶が望む結論とは違う答えを持っているのだから、これ以上は喧嘩になると思い、
「蒼依さんの分も朝、用意してあるから後で三人で話しながら食べましょ」
「ありがとうお母さん」
 お母さんの気遣いを背に一度自室へと戻る。


「おはよう愛ちゃん。さっきメッセージ来てたよ」
 私が自室に戻った時、今寝起きなのかベッドの上で伸びをしている蒼ちゃんの姿が。
「ありがとう蒼ちゃん」
 その次にするのはメッセージの確認だ。

 宛元:優珠希ちゃん
 題名:昨日は助かった
 本文:体調が悪くなった佳奈を助けてくれてありがと。だから早く学校来なさいよ

 しかも優珠希ちゃんからだし。

 宛先:優珠希ちゃん
 題名:良かったよ
 本文:本当に大事にならなくて良かったよ。そして私からもありがとう。明日の
    病院の結果、診断次第だけれど、私としては水曜日から登校したいなって
    考えているから。だからその時は一緒に登校しようね“とっても可愛い
    優珠希ちゃん”。

 ただそのメッセージの内容は、心から心配していたであろう親友の御国さん、それに私への気持ちだけで全てだった。
 本当に、出会った頃の優珠希ちゃんからは考えられないその内面に、今も驚かされてばかりだ。
 だったら私は御国さんの言葉も思い出して、優珠希ちゃんが私にせがんで来てくれた呼び方を、約束と共にするだけだ。
「……その愛ちゃんの表情。空木君からの朝のメッセージ?」
 私の幸せそうな表情を見て判断してくれたんだろうけれど、
「違うよ。相手は優希君じゃなくて、蒼ちゃんも病院で一緒に見たとっても可愛い後輩……ううん。“とっても可愛い優珠希ちゃん”だよ。でも訳あって二人の関係は学校では御法度なの。だから蒼ちゃんも私たち四人だけでって……どうしたの? 蒼ちゃん」
 寝起きの顔も吹き飛ぶような勢いで、驚き目をしばたかせる蒼ちゃん。
「愛ちゃんひょっとして、空木君の妹さんと前より仲良くなってる?」
「仲良くなっているかは分からないけれど、最近優珠希ちゃんがすごく甘えて来てくれるんだよ。それがもうホント可愛くて」
 口ではあんなだけれど、優珠希ちゃん自身が自分で言っている通り、言葉では幾らでも取り繕えるって言うのを意識しているからか、態度に関しては本当にいじらしいのだ。
「なんかもう理っちゃんや彩ちゃんとは大違いだねぇ。そんなに空木君の妹さんって良い子なんだね」
 本当に。ここまで見かけによらない人って珍しいんじゃないのか。それは可愛くない後輩や、最近になってようやく可愛さが戻って来た後輩にも当てはまる。
「金曜の倉本君を見ても分かる通り、あの可愛くない後輩と優珠希ちゃんを比べるのは失礼だよ」
 中条さんはともかく、彩風さんには優希君も手を焼いているわけだし。
「そう言えば金曜も彩ちゃんが全く話を聞いてくれないって言ってたねぇ」
 だから倉本君が私にちょっかいを掛けて来るんだから、そんなのんびりな話じゃないのは金曜日で分かってくれていると思うんだけれど。
「そうなんだよ。しかも勝手な事ばっかり言って私の彼氏を不安に陥れて。幸い昨日のデートで私の“大好き”を伝え切れたから良かったものの、一歩間違えたら優希君を悲しませることになったんだから」
 その上、倉本君も私の話ばっかり彩風さんにしたって言うし。
「それだけじゃなくて、何もかもうまく行かないのを全部雪野さんの責任にしているんだよ」
 何度も何度も違うって言うのを別の考え方と共に伝えて来たのに。
「本当に愛ちゃんはもう……」
 私の愚痴に対して“しょうがないなぁ”の視線を向けてくれたところで階下からお母さんが呼んでくれる。
「じゃあ私、先に降りているから着替え終わったら一緒に朝ごはん食べよ」
 だから私は、間違っても蒼ちゃんの着替えを見てしまわない様に、先に下に降りて蒼ちゃんを待つことにする。
「愛ちゃん……本当にありがとう」
 蒼ちゃんの小声で紡がれた感謝には返事をせずに。


 先に降りた私がお母さんと一緒に朝の配膳を終えた時、やっぱり長袖姿の蒼ちゃんが姿を見せる。
「おはようございます。昨夜は突然押しかけた上、挨拶も遅くなってすみませんでした」
 その蒼ちゃんが一通り話をして、落ち着いてくれたのか改めて頭を軽く下げて挨拶をする。
「別にかしこまらなくて良いわよ。いつも手作りのお菓子を届けてくれる愛美のお友達が、お泊りで遊びに来てくれた。そう言う話で良いんじゃないかしら」
「えっと。ありがとうございます」
 蒼ちゃんは家出って言うのを重くとらえていたみたいだけれど、お母さんはもっと軽い取り方をしてくれている。
「取り敢えず朝ご飯を頂きましょ。それから改めて蒼依さんの気持ちを聞かせてくれないかしら」
 その上軽い調子で家出のいきさつを聞こうとしてくれるのだから、お父さんには悪いけれどやっぱりお母さんで良かったって思ってしまう。

「昨日の夜愛ちゃんにも言ったんですが、私の親が学校辞めさせるって言ってこの一週間、一人娘の上に嫁入り前なのに、誰が責任取ってくれるんだって言って全く私の話を聞いてくれないんです」
 朝ごはんを食べ終えた後、遠慮しているのか小さな口で食後の飲み物を口に含みながらポツリポツリと昨日の話を始めてくれる。
「その上、愛ちゃんは同じ目に遭ってないから無責任な行動が取れるんだって聞いてくれないんです。愛ちゃんが体を張ってまで私が隠したかった、誰にも知られたくないって最後まで抵抗して、時には喧嘩もしながら。それでも私の心、気持ち、そしてあの学校のサッカー部その全てを晒してくれたんです」
 その蒼ちゃんがお母さんにゆっくりと説明しながら、あの非日常での話をする際、時折私に上目遣いを向けて来る。
「あの時愛ちゃんは言ってくれたんです“私は一人じゃない。愛ちゃんはどんな事があっても私の味方でいてくれる。教室のみんなだって私の話を聞いてくれる”って。私はあの一言と、その顧みない行動で変わることが出来たんです。そんな愛ちゃんと……ごめんなさい。今のは忘れて下さい。だから本当なら、私の両親が謝らないといけないのに、愛ちゃんを非常識扱いするのがどうしても許せなくて、納得出来なくて……迷惑かけてすみません」
 一通り朝ごはんも終わらせて、一息ついて落ち着いたこの時間、蒼ちゃんが私のお母さんの顔をしっかり見ながら、ゆっくりとではあったけれど物怖じせずに自分の言葉で自分の気持ちを口にしてくれる。これも少し前までの蒼ちゃんなら考えられなかった変化だ。
 本当に皮肉にも私も蒼ちゃんも、あの戸塚の影響で変わったんだなって思う。
 だからってもちろん間違っても赦しはしないけれど。
「そう……愛美は友達の為にそこまで行動出来たのね。そして蒼依さんも教えてくれて、話しにくい事も話してくれてありがとう。それで蒼依さんはどうしたいのかしら。納得出来ないから愛美を頼ってくれた。でもずっとこのままって訳にはいかないでしょう」
 あくまで蒼ちゃんに穏やかに問いかけるお母さん。
 それにしてもどうしたいのか。か……
「私の両親が愛ちゃんに言った言葉を取り消した上で『?!』私があの学校を卒業するのを認めてもらうまで帰りません」
 私が考えている間に、私の手を取りながらお母さんに私との約束を仄めかせるのを聞いて、やっぱり私と蒼ちゃんの想いは同じなんだなって分かる、伝わる。そして……
「そう……蒼依さんも愛美と同じ事を言うのね。愛美の気持ちを分かってくれてありがとう。今日の昼から親御さんが来られた時に、蒼依さんの気持ちをもう一度ぶつけてみたらどうかしら。今度は私も愛美もいるから大丈夫だと思うわよ」
 蒼ちゃんを優しく諭しながら、私には時折質の違う笑顔を向けて来るお母さん。あの表情は間違いなく余計な事まで伝わった表情だ。
「いろいろご迷惑をおかけした上、話も聞いて頂いてありがとうございます」
「そんなの、子供は気にしなくて良いのよ。むしろいつも頂いてるお菓子のお礼が出来たのなら、私たちの気持ちが楽になるくらいよ」
 でもそれに気付かない蒼ちゃんは、お母さんとの会話を進めている。
「ところで愛美の彼氏の優希君って、最近どうなの? 最近愛美の口が堅くて教えてくれないのよ『ちょっとお母さん?!』――蒼依さんはこの前、“愛美の彼氏はすごく気遣いの出来る人”って言ってたから、当然面識もあるのよね。その辺りの話を聞かせてもらえたらおばさんも、もっと“安心”出来るんだけど……」
 せっかくお母さんの話に感謝していたらこれだ。しかも何が安心なんだか。全く心配していないんだから興味本位だって事くらいは分かるっての。
「ちょっとお母さん! 蒼ちゃんに変な事聞くの辞めてよ! 蒼ちゃんもお母さんの話に付き合わなくても良いからね」
「あら? 愛美。お母さんにそんな口の利き方しても良いのかしら? 昨日首に貼るために渡した傷テープって虫さされじゃないんでしょう」
 お母さんの言葉と共に、四つの目が私の首に集中する。そしてお母さんの性格を分かり切っていない蒼ちゃんが、口を滑らせる。
「昨日って確か空木君と校内デー……っ!」
「……」
 そして同じ答えに至ったのか、蒼ちゃんは今日早くも二回目目を瞬かせて、お母さんに至ってはいつも通りの嫌な笑顔を浮かべている。
 しかも今回は他の男の人を煽るんじゃなくて、私が心に決めたって自分で言った他の誰でもない優希君の話だから怒りにくい。
「……蒼依さん。本当に優希君は愛美を大切にしてくれてるの? 仲良く出来てるの? おばさん心配で心配で……」
 嘘だ。でなかったらそんな心にもない言葉を口にするはずないのだ。大体仲良くやっていなかったら、首元に痕が残る程の口付けをする事も、傷テープを渡してくれてまでお父さんから隠すなんて事も無いに決まっている。
「……心配しなくても大丈夫ですよ。さっきなんて空木君の妹さんともメッセージのやり取りもしてましたし。むしろ愛ちゃんの学校での人気が高い分、空木君の方が大変だと思いますよ」
 なのに蒼ちゃんがお母さんの演技に騙されて、更に倉本君の存在まで匂わせてしまう。
「あら。愛美ってやっぱり学校でも人気あるの?」
「ちょっと蒼ちゃんも、お母さんもいい加減にして。前から言っているようにそんなにたくさんの男の人から好かれたって困るだけなの。“私は自分が好きになった人たった一人で良いから、好きになってもらえたらそれ以上は要らない”の! 次この話蒸し返したら、優希君の話もしないし会わせもしないからね」
 ただ蒼ちゃんには今まで涙も見せて、心配もかけてしまっている手前何も言わない訳にも行かないし、私と優希君の両方を理解してくれている大切な親友でもある。
 まあ、それを除いたとしてもこんなにも私を考えてくれる蒼ちゃんに、秘密を作るなんて出来ないんだけれど。
「愛ちゃん。さっきはごめんね。おばさんが“優希君”って呼んでたからてっきり親公認だと思ってたんだけど、秘密にしてたの?」
 そのまま自室にこもって、机に向かった私を追いかけるようにして部屋に戻って来た蒼ちゃん。
「秘密にはしていないけれど、私は優希君一人だけで良いのに、他の男の人が絡むと面白半分でからかって来るから嫌なの」
 前にもそんな話をしたのに。
 お母さんは私がメガネや倉本君で本当に困り果てているのを知らないから、そんな軽々しく言えるのかもしれない。
「確かにからかってるのは分かるけど、愛ちゃんを本気で心配してるのは間違いないと思うけどなぁ」
 まるで朱先輩みたいに背中から抱きついてくれる。
「そんなの蒼ちゃんから聞き出すための方便に決まっているって。そもそも仲良くやってなかったら首に残る程の口付けの痕なんて許す訳ないじゃない」
「でもね愛ちゃん。そんな事言うけど、本当に心配して無かったら、気にかけてなかったらそう言う些細な変化に気付けないと思わない? 愛ちゃんが虫刺されだって言ってしまってたなら、そこで話は終わっちゃうんじゃないかな……私のお母さんが最後まで気付かなかったように」
 蒼ちゃんからの指摘に、考えもしていなかったお母さんの気持ちを垣間見た気がする。
「でも、愛ちゃんの身にも暴力が襲って女の子の顔面を腫らして。やっぱり愛ちゃんが大切だからこそ神経質にもなってしまうし、照れくさいからこそああいう聞き方になってしまったんだと思うよ。実際あのおばさんなら“意地っ張り”な愛ちゃんの性格は知ってるだろうから、“優希君が愛美の首にキスマークを付けたの?”なんて聞き方されたら、愛ちゃんの事だから、その場で言い合いになるんじゃないかな」
 言われてみればそうかも知れない。お母さんはいつでも私の味方をしてくれるし、私の心を尊重してくれるから喧嘩らしい喧嘩はお母さんとはした事が無い。
 お母さんと喧嘩みたいになるのは、決まってさっきみたいにからかって来る時だけだ。
 それにお父さんがお母さんを呼び戻したあの日、私が学校から借りたブラを取って胸に付いた赤みを見た時泣き崩れたお母さん。私が気付かなかっただけで本当に色々な形で私は大切にしてもらっていたのかもしれない。
 気付いてしまうともう一回お母さんと喋りたくなってしまう。
「だけど私の両親は違うの。私の身体が汚れてる事『そんな事っ!』――に、私も必死で隠してたけど、私と先生から打ち明けるまでさっきも言った通り、本当に気付いてなかったの。それは良く言えば私は信用して貰ってたって事でもあるし、安心してもらってた、心配をかけて来なかったって話でもあるけど、少し視点を変えてしまうと、両親は私を見てなかった。私に興味が無かったって捉える事も出来るんだよ。そう考えたら、愛ちゃんのおばさんは本当に大切にしてくれてる良いおばさんなんだよ」
 それでも愛ちゃんの乙女心は分かるから、私からは今後は言わないようにするね。
 と全ての気持ちを汲んでくれるけれど、蒼ちゃんのおばさんが蒼ちゃん本人を見ていない、興味が無いなんて話がある訳ないのだ。
 でなければ今回の家出騒動もそうだし、実祝さんと大喧嘩した日おばさんの口から“蒼ちゃんの希望通り、料理学校に行かせればもっと笑ってくれたのかしら”なんて迷う訳が無いのだ。 (43話)
 しかも都合の悪い事に、蒼ちゃんのいない所で迷ったおばさん。
「そんな事ある訳ない。心配だからこそ自分の子供に働いてしまう防衛本能もあるんだよ」
 だからおばさんの気持ちを口に出来ない私は、朱先輩から教えてもらった、私のお父さんになぞらえた考え方を蒼ちゃんに伝える。

―――――――――――――――――次回予告―――――――――――――――――
  何かあった際には断金へと至った親友の力になろうと決めていた矢先の家出
      しかもその中身も全部主人公を想うが為の家出だった

   だから今度は私が力になろうと決めた話の中で垣間見えた母の気持ち
    主人公宅では両親が中々そろう場面が無いため、話せる時に話す
       だから親友の気遣いを背に、そのまま話をして――

          その中で迎えた親友のお母さんとの話
          もちろん平行線ではあったのだけれど――

 「ちょっとおばさん! 今すぐ蒼ちゃんの腕を掴んでいる手を離して下さい!」

           次回 174話 保護か誘拐か略取か
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