第14話 作戦指令室
文字数 760文字
誰でも驚くはずだ。
僕は初めてそこに足を踏み入れた。
天井からつるされた大型モニターが三台。大きなテーブルは作戦ボードになっていて光を放っている。立体的に映像を映し出すことが可能な代物だ。壁に埋め込まれた数台の小さなモニターはどこかの街角が映し出されていた。防犯カメラをハッキングしている様だ。
奥に進むと小さな武器庫がありナイフと銃、手榴弾が並んでいる。ライフルからハンドガンまで揃っていた。戦争を起こせるほどの量だ。鶴さんの話では大統領が日本に来日した際に大統領専用機に積み込まれた武器がノーチェックで持ち込まれる。そしてSIDの指示で内密にここに運び込まれるらしい。
僕は室内をゆっくりと見回し非現実的な世界に引き込まれた。
そこはまるで作戦指令室だった。
「ここが我が家だ」
鶴さんは平然と言った。
「ど、どういう事?」
自分で導き出した答えを否定したい気持ちに駆られる。
「見ての通りだな。N.L.のSID本部って言いたいところだが......そこの下請け」
少し笑いながら説明を続けた。
「警察では手に負えない悪党をあからさまに法に触れる方法で解決する」
「それって殺し屋?」
「世間ではそうとも言う」
「親父もってことなんだ......龍兄も」
「そうだ。航には黙っていてくれと頼まれてはいたがいずれ分かるしな。俺たちがしなければ今頃この世界は悪党まみれだ」
鶴さんは僕がどういう反応をするか確かめているようだった。
僕にはあまりに刺激が強すぎる。どう理解したらいいのか分からずめまいがし困惑した。
世直しをしているかどうか僕は知らないが親父は犯罪者という事実はかわらない。母は知っているのか?知っているに違いない。
まるで背負いきれない大きな岩が一瞬で背中にのしかかってきたようだった。
みんな僕を騙していたのか。
僕は初めてそこに足を踏み入れた。
天井からつるされた大型モニターが三台。大きなテーブルは作戦ボードになっていて光を放っている。立体的に映像を映し出すことが可能な代物だ。壁に埋め込まれた数台の小さなモニターはどこかの街角が映し出されていた。防犯カメラをハッキングしている様だ。
奥に進むと小さな武器庫がありナイフと銃、手榴弾が並んでいる。ライフルからハンドガンまで揃っていた。戦争を起こせるほどの量だ。鶴さんの話では大統領が日本に来日した際に大統領専用機に積み込まれた武器がノーチェックで持ち込まれる。そしてSIDの指示で内密にここに運び込まれるらしい。
僕は室内をゆっくりと見回し非現実的な世界に引き込まれた。
そこはまるで作戦指令室だった。
「ここが我が家だ」
鶴さんは平然と言った。
「ど、どういう事?」
自分で導き出した答えを否定したい気持ちに駆られる。
「見ての通りだな。N.L.のSID本部って言いたいところだが......そこの下請け」
少し笑いながら説明を続けた。
「警察では手に負えない悪党をあからさまに法に触れる方法で解決する」
「それって殺し屋?」
「世間ではそうとも言う」
「親父もってことなんだ......龍兄も」
「そうだ。航には黙っていてくれと頼まれてはいたがいずれ分かるしな。俺たちがしなければ今頃この世界は悪党まみれだ」
鶴さんは僕がどういう反応をするか確かめているようだった。
僕にはあまりに刺激が強すぎる。どう理解したらいいのか分からずめまいがし困惑した。
世直しをしているかどうか僕は知らないが親父は犯罪者という事実はかわらない。母は知っているのか?知っているに違いない。
まるで背負いきれない大きな岩が一瞬で背中にのしかかってきたようだった。
みんな僕を騙していたのか。