その正体

文字数 438文字

〜校長室〜
どういうことなのですか、校長先生
これはいったい……
…………
うむ、実はじゃの……それについては君のお父上からお達しがあってのことでな
お父様から?
ええ、アイリス=ポラード様
貴女様がこの学校で過ごす間、どうしても魔術を行使する必要が出てきます
その場合は、こちらのミリア=チェイスが貴女様の補佐をするようにと……そういう手筈になっているのです
へー、そうだったんだー
ふーん
……彼女は、優れた魔術の素質だけは持っていますので、必ずや貴女様の助けとなってくれることでしょう
……なるほど
(そういうことだったのね、だからわたしが魔術を扱えないことを知っていた……と)
というわけでして……ご理解いただけましたかな?
はい、だいたいの事情は
それはよかった、でしたら…
話は済んだ? なら私は部屋に戻らせてもらうから、それじゃ…
え?……ぁ
おい!ミリア=チェイス

くれぐれもそちらのお嬢様に粗相のないように気をつけるのだぞ、いいな?
分かってますよ……それくらい
…………
(ピリピリした、嫌な空気……)
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登場人物紹介

・アイリス=ポラード

名門貴族の一人娘
魔術の才能がないにも関わらず、魔術の学校へ入学することになってしまう。

・ミリア=チェイス

恵まれた魔術の素質を持つ少女。しかし成り上がり貴族の生まれであることから周囲に疎まれて育つことに

ポラード家に少なからぬ恨みを抱いている

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