第5話 「だれでもいいから嫁に行け」の話 

文字数 649文字

こんにちは、紫雀です。
本日のお題。

私がゴルフ場に勤めて4年目の夏のこと。
ちょうど、25歳くらいのときのことです。

その日も仕事を終えて、家に帰宅し「ただいまー」と言いながら、
玄関のドアを開けて、一歩中へ入ったとき奥にいた母が出てきてこういいました。

「今日、おばあちゃんから電話があってね」
「うん、何って?」
服を着替えながら答える私。

「おばあちゃんの家の近くに住んでいる人に、あんたを貰ってくれって言いに行ったんだって」
「……ふーん」

「でもね、その人、45歳で、バツイチの子持ちなんだって」

……なっ、なんですとー!!!どんだけぇー!!

「嫁にも行けない可哀相な娘だから、ぜひ貰ってやってくれ言ったらしいの」

ひどい!酷すぎるぅー。
おばあちゃんにとって私の商品価値ってどんだけ低いのぉー!!!

しかも、お見合いですらない……。

ハアッ……┐( ̄ヘ ̄)┌

そりゃね、20歳くらいで結婚しちゃったおばあちゃんと20歳くらいで嫁に来た、おばさんたちから見れば『嫁きおくれた可愛そうな娘』に見えるかもしれないけど。

当時は、結婚適齢期が伸び25歳くらいだったら、まだまだ、平気な感じはあったのよー!

それを……ろくなお見合いもしてない私にいきなり、貰ってもらうように頼んできたから
『嫁に行けー』とは……一体どーゆー了見なんですかー???

「で、あんた、どうする?」
と母が聞いてきた。
どうするって。

「せっかくだけど、……断ってくれる?」(-_-メ

ショックのあまり、そういうのが精一杯な私でした。


やれやれ……世代の差ってコワイ……。


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